2020年6月26日

遠隔時代に考える通訳成果物に対する通訳者著作権

3月に遠隔同時通訳のセミナーを情報共有を目的に同業者とZoom会議で開催してから、早くも三ヶ月経ちました。その間、細々とですが遠隔のお仕事の打診を受けています。

遠隔通訳には、いわゆるハブ型と自宅型がありますが私が経験したのはいずれも自宅型になります。その中で利用機材などの技術的な事以外で、これまでの現場対応通訳業務ではさほど気にする必要のなかった事でも留意するべき事項があることを痛感しています。このサイトと動画にとてもよくまとめて発信されているので、ぜひご覧になってください。この動画のスピーチ内容は以下の通りです。動画だけでなくウェブサイトに文章(英語)でもまとめがあります。




  1. 疲労
  2. 機器操作ストレス
  3. 労働環境
  4. 瑕疵責任範囲
  5. 顧客啓蒙
  6. 報酬
この動画を見たことで仲介エージェントとの間で確認する事項を明確にする事ができたのは、大変ありがたい事でした。しかし、遠隔業務案件についてお客様やエージェントと会話する中で、これ以外にも心配な事が出てきました。それは以下の三点です。
  • 通訳パフォーマンス録音の有無
  • ライブストリーミングの範囲
  • 録音の目的による契約上の区別

通訳成果物の取り扱い
マイクや機材、さらにインターネットを通じて自分の音声が世界中のどこかに届けられる時、録音の有無がこれまでの現場通訳と比べて通訳者の目には見えにくくなります。さらに、インターネットで届けることそのものが「ライブストリーミング」と捉える事ができます。そうなると公開範囲については通訳者として事前に確認しておきたいところです。

以前は「議事録を書きたいので…」と言う理由があれば目の前にICレコーダーを置かれても「仕方がないかな…」と思わざるを得ませんでした。しかし、自分が認識しない範囲に録音音声が届けられることはもとより、自分の預かり知らないところで録音が利用されることには抵抗を感じてしまいます。現場パフォーマンスに通訳者の著作権があることもそうですが、それ以上に何となく気が進まないと個人的には感じてしまいます。

こう書くと「プロ通訳のクセにパフォーマンス録られて嫌な気分になるのは違うっしょ?」と言う方もおられるかもしれません。ですが私としては、プロ通訳者だからこそ限られた条件で準備し臨んだ本番通訳の音声が、録音という何度も再生するに耐えるものとして後に世に出回ることの理不尽は避けたいのです。ネット公開の目的で再利用を考えるのであれば、それは動画に字幕やボイスオーバーをつけるという全く違う分野のお仕事になることを、お客様にはご理解いただく必要があります。

もちろん、中には企業の株主総会通訳のように、後日公開を想定した上で同時通訳現場の音声を録音しネット公開する場合もあります。しかし、この場合には早めの資料共有はもとより、入念な打ち合わせやリハーサルがおこなわれる事が当然望ましい訳ですし、二次使用料については当然支払われるべきものでしょう。(実際にどの程度の準備ができるかは現場によりまちまちのようですが…)


通訳成果物の著作権
しかし、残念なことに日本には通訳成果物の著作権について理解がない(知らない)企業が少なくありません。実際に国際的に名の通った大企業との商談時に「著作権を放棄してください」と(何の対価もなく)一方的に主張された時には驚きました。でもこれが現実です。

個人的には通訳成果物に対し二次使用料を請求する前に、使用目的を確認した上で納得のいくものであれば、覚書を作成するか、見積書の備考に著作権を放棄しない旨を明記して、受注時に見積書番号を添えてご発注いただくようにお願いしています。そうすれば、お客様も成果物に二次使用料が発生することは承知されるでしょうし、気になる場合はあえて先方から追加料金の有無を聞いてこられます。これまでのお取引で、不正な、あるいは意図しない二次使用への抑止効果はあったと感じています。


DL/AIの未来への考慮
上述のように、今後、RSIや遠隔業務が広がるのに合わせ通訳成果物の二次使用については積極的に通訳者からお客様に何らかの形でお伝えしていく必要があると思っています。これにはもう一つ別の理由があって、それは機械学習(Deep Learning)や人工知能(Artificial Intelligence)とRSIプラットフォーム技術の融合の可能性があることです。

機械翻訳ならぬ機械通訳が可能になるには、機械翻訳のために多数のデータを読み込ませる必要があるのと同様、通訳のオリジナルスピーチとターゲット言語での通訳音声の両方を読み込ませる必要が出てきます。RSIプラットフォーム開発者はこれらのデータを収集するのに有利な位置に存在しています。通常は、データ学習の際に特定の通訳者と音声を紐付けて管理することは考えにくいです。しかし、音声は一度収集(録音)されればどんなに決め事をしていようと、私たち通訳者の預かり知らぬところで出回っていく可能性をゼロにする事ができません。

そこで私は、自分が指定されたRSIプラットフォームで未来の通訳システムのためにデータ収集が行われているのかをそれとなく質問してみるようにしています。それにより「通訳者が自分の成果物を大切に扱って欲しいと感じていること」を伝えられると考えています。実際、質問をしたケースでは仲介エージェントに知識がなかったので聞き返されましたが、丁寧に事情を説明したところ快くRSI業者に確認はして頂けました。(個人的に「個人情報保護に配慮し収集している」との回答があれば特にアクションを起こすことは得策でないと考えます。)

コロナ禍で仕事量は激減はおろかほぼ消滅に近い状況です。しかし、この状況の中多くの新しい通訳スタイルが生まれました。通訳者はそれを可能にするための機材操作を学び、コロナ禍後に一部市場が遠隔へ移行するのに対応する準備をしています。私が参加する通訳者のコミュニティでの情報交換は盛んで、一緒に乗り越えようという気概を感じ取れるのは本当に嬉しいことです。
今月初めから少しですがお問い合わせが増えてきた気もしますが、引き続きこの状況にあっても切磋琢磨していく事が、お客様に安心してご依頼いただくためにできる、私たちの「今の仕事」だと痛感しています。

2020年5月13日

【広島限定】通訳・翻訳お仕事紹介セミナー(オンライン)

 ウィルス感染拡大の出口がおぼろげに見えてきたように感じる今日この頃、それでも何かと不便で心配の絶えない状況ですが、皆さまそれぞれに日々の生活を工夫しながら過ごしておられることと思います。政府・文科省の指導のもと学校が閉鎖されてすでに二ヶ月近くになり、生徒学生の皆さんにも辛い時期だろうと想像しています。

さて、私達こと宮原健と宮原美佳子の二名は広島で生まれ育ち広島を拠点に通訳翻訳業を営んでいます。(姻戚関係は未確認です、笑)生徒・学生の皆さんに、この機会にぜひ私たちの職業や外国語を習得するとはどういうことなのかに触れて欲しいと考え、このような企画を準備いたしました。
【日時】
小学生対象:5月23日(土) 2:00pm -
中高大学生対象:5月24日(日) 2:00pm -

【内容】
1. はじめに(15分)ー簡単な自己紹介と本日の内容紹介
2. 宮原Kプレゼン(25分/5分QA)ー翻訳者視点
3. 宮原Mプレゼン(25分/5分QA)ー通訳者視点
4. 皆さんの疑問に答えながらトーク
5. まとめ

小学生から英語の授業が導入されるものの、その理由については「社会に出ると必要だから」という外からのメッセージが大半です。この企画では、通訳翻訳者である私達から必要性ではなくその醍醐味や可能性の広がりをお話しし、言葉で世界の橋渡しをする私たちの仕事についてその一端をご紹介する予定です。

ついては申込みフォームを以下のURLに準備しました。参加費は無料で広島県内の小中高大学生の皆さんが対象です。関係する方、お知り合いへの本メール転送は大歓迎です。参加有無を決めかねておられる場合も含め、セミナーについてのご質問も申し込みフォーム経由でお受けしますので遠慮なくお寄せください。多くの方のご参加を楽しみにしております。

宮原K こと 宮原健
精密機器メーカーや重工業系企業で通訳・翻訳業務、教育機関で英文事務の経験を積みました。2019年4月から在宅翻訳(英日・独日)で契約書、太陽光発電、自動車・精密機器取扱説明書/製造/品質管理・保証、観光案内(ドイツ)、ITマーケティング関連の翻訳をしています。

宮原M こと 宮原美佳子 
広島のIT企業で製造業専門CAD担当SEとして勤務後、出産を機に退職。通訳学校の勉強と並行して自動車業界で通訳翻訳者として約10年勤めた後、2009年に独立。IT全般、自動車含む製造業を専門とし、企業、官公庁、学会などに逐次から同時通訳(日英)まで幅広く対応。

申込フォームURL
https://bit.ly/2WIjEnD

2020年3月10日

RSI(遠隔同時通訳)について情報共有してみました

COVID-19が蔓延している…と言われています。全数検査でないため、実際の感染者数は知る由もなく、ただ確実に広がりつつあるのでしょう。しかし、それすら、人々が恐怖を感じてナーバスになる様子から以外からは実感として認識する事が難しい状況です。一般のビジネスでも在宅勤務/リモートワークの勤務形態を取り入れざるを得ない状況に追い込まれる中、このトピックへ寄せられた関心は予想以上のものでした。

私が普段受講するオンライン講座を通じて、また個人的にお付き合いのある東京や地方また海外在住の通訳者へお声がけさせていただき、先日、3月8日(日)にZoomアプリを利用して情報共有セッションを開催しました。

昨年夏以降、主に海外エージェントから遠隔同時通訳の打診を頻繁に受けるようになりましたが、国内案件で十分に…というか捌き切れないほどに秋は繁忙していたため、いずれも打診を見送っていました。年末になり国内案件が一段落ついたところで入ってきた案件があり、そろそろ重い腰をあげることにし、年明けに立て続けに二件ほど経験する事となりました。

すでに同僚の中には数多く経験している通訳者もいるのですが、僭越ながら忘れないうちにいろいろな気づきをアウトプットしておこうと思い、またCOVID-19のお陰でポッカリ空いてしまった時間の有効活用もかねて、本セッションの企画となりました。

冒頭に書いたように興味関心は高く、広くアナウンスした訳ではありませんが40名弱のご参加を頂きました。ご参加の皆さんに改めて感謝します。


2020年1月4日

mont-bell 折りたたみ傘 &オマケ

 「通訳者の荷物は重いもの」と相場が決まっていて、現場近くで重そうな荷物の人を見つけて「きっとあの人が今日のパートナー…」と初対面のパートナーを見つける事も少なく有りません。資料の電子化等による荷物の減量、歩きやすい靴、持ちやすいカバン…持ち歩きの負荷をどこまで低減できるか?は通訳者にとって大きな課題です。

先日、TSUTAYAでミニマリスト系雑誌を立ち読みしている時に見つけた、mont-bell の折りたたみ傘が良さそうだったので、お正月明けの今日、早速買いに出かけました。

mont-bell  折りたたみ傘>>
とにかく軽い!理屈抜きに軽い!それに登山者向けブランドなので軽さの割に構造がしっかりしているとレビューにあります。他にも骨本数8本、骨長55cm、日傘機能をそれぞれ備えた商品があり価格もこれより少しずつ安く設定されていました。現在使用している折りたたみ傘が骨長50cmで急な雨には十分対応できるため、軽さを重視しこちらを購入しました。

わずか86g!!
骨長50cm
朝から土砂降り…のように一日中雨が予想される日には、普通の傘を持って出ます。また、海外に出る際には普通の傘は諦めて折りたたみ傘とレインコートを持参します。


オマケ: 小分け容器>>
 さて、その海外。東南アジア圏への出張はなるべく手荷物を機内持ち込みレベルにコンパクトにまとめあげます。意外に困るのがシャンプー/コンディショナー類。機内持ち込みの液体は100ml容器までの制限があります。小分けにして持参するにも気圧変化で中身の流出が懸念されるため、これまでは宿泊数分のサッシェ入りシャンプー/コンディショナーセットをドラッグストアで購入していました。愛用のシャンプー/コンディショナーを持ち歩けないのが難点でしたが、コレがあれば大丈夫そうです。

次回の出張が楽しみです!


機内持ち込みOK!
中身が飛び出すのを防ぐロック付き
GoToob+ “No-drip valve” Lockable cap
ロック状態:スライド式ストラップをフタに引っ掛けてロック!
大きさ:53ml手のひらサイズ(75ml/100mlもありました)

2020年1月1日

2020年もよろしくお願いします

明けましておめでとうございます
2020年もよろしくお願いします



 SNSでは折りに触れて発言していたのですが、9月末をもって完全フリーランス10年を迎えて11年めに突入しました。地元の社内通訳者として稼働していましたが、リーマンショックの煽りを受け派遣切りとなり選択の余地なくなったフリーランスでした。

 10年にわたりお付き合いくださった、エージェント、コーディネータの皆さん、お客様、同僚の通訳者、駆け出しの自分は皆さんに育ててられ経験10年の通訳者になりました。また、仕事の付き合いがなくても地元広島そしてSNSで繋がっている通翻訳者仲間、時に勇気づけ励ましてもらい、時に襟をただされ…私には大切な存在です。10年のご愛顧に感謝し、今年もまた新たな10年のスタートとして相応しい年になるよう精進していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

***

 2019年大晦日にこのポストを書いていますが、投稿する頃には年が明けているはず…。そこで新年に向けての抱負の前に、2019年とこれまでの10年を振り返って見ます。

 独立当初はとにかく「続けて行けるのか?」という不安でいっぱいでした。実は、この不安は10年経った今でも完全に払拭されている訳ではありません。あの頃とは違い、ITの進化によって通訳現場にも遠隔通訳など新たな動きが生まれています。翻訳は機械翻訳の波が押し寄せ業界は今まさに大きく揺れています。ですが、この「続けていけるのか?」という不安はあの頃感じていた得体の知れない不安ではなく「健全な不安」だろうと今では認識しています。折しも2019年の通翻業界は「通翻訳者の不安」につけ込んだ情報商材(一部は詐欺)ビジネスに湧いた一年ではなかったでしょうか?

 10年続けてきて思うのは、確かなレベルの技術を日々の仕事の中で提供し続けることこそが、通訳翻訳者には一番のマーケティングだということです。通翻訳者が商品とする私たちの技術は、松竹梅のように品質・機能レベルを加減した店頭に並ぶ商品とは本質的に違います。個人の通翻訳者がその時々に出せる技術レベルこそがコア商材です。お客様の要求に応えられる技術レベルを確保し日頃の仕事でパフォーマンスを出し続けていれば、殊更に「商品説明」はそもそも必要ないと思うのです。

 もちろん、対応可能分野、稼働地域、お客様への当たり、スムーズなコミュニケーション等の付加価値があることはお客様やエージェントさんには魅力ですが、意識・行動で直ぐにでも対応可能なものが少なく有りません。しかし、コア技術(通訳・翻訳)が要求レベルになければ付加価値は無意味です。

 実際、私が頂いた多くの仕事は、ご一緒した同僚が仕事ぶりを見て声を掛けてくれたり、エージェントさんを紹介してくれたり、提供した技術レベルや仕事ぶりをエージェントさんが評価した上で異なるレベルや分野の打診を下さった結果、成立したものでした。

 独立して数年後「フリーランス」「セルフブランディング」という言葉がもてはやされた時期がありました。恥ずかしながら私自身もこのブログとビジネスサイトを作成し、頻繁なブログポストやSNS発言を通じて固定ビュワー数を増やし、ビジネスサイトへのフローを作り、検索ランキング上位表示を目指してそこから仕事につなげる…という流行りのコンセプトに乗った時期もありました。しかし、そんな目論見通りのネット集客シナリオが実際に仕事に繫がった経験はほとんどありませんでした。

 文章を書く事は好きで、思いが湧いてくると一気に書き上げ投稿したものです。幸いな事に同業の皆さんや通翻訳者を志す方に読んでもらえた事で、業界内イベントに参加すれば「広島の宮原さんですか?」とお声がけいただけるようになりました。そのようにして私を知って頂いて打診を頂いたお仕事もいくらかありますが、それも通常は実績表を先方に提示するというプロセスを踏んでいます。つまり、実績を評価して頂かなくては商談そのものが成立しなかったのです。

 このブログでの発信やビジネスサイトの立ち上げは、当初目指したマーケティングとはまったく違う、コミュニティとの繋がりを私に提供してくれました。これは嬉しい誤算でした。フリーランスになった当初の私が未熟な自分を諦めず、遅い歩みでも粘り強く進歩し実績を重ねることができたのは、協力し支えてくれた同僚や先輩、試してみようと使ってくださったエージェントさん、そして業界内で有益な情報をくれる友人、息抜きに付き合ってくれる仲間達、そして信頼して私にご依頼下さったすべてのお客様のお陰です。数十万円するコンサルサービスや情報商材を購入しなくても必要な情報は同業者から得ることができました。「客観的な評価」という実は「自分以外の誰かの主観的評価」に主導権を渡さず、安易なマーケティングに依らず、自分の頭で考えて10年かけて(通訳翻訳業を継続している)今の私が有ります。

 とは言うものの、自分の未熟さに悔し涙を流したり経験不足から周囲にご迷惑をおかけしたことも少なく有りません(ああ、ごめんなさい…)。ただ最近では、これはキャリアのどの段階にあっても目指す自分があれば散発的に経験するものだと考えるようになりました。誰の評価を当てにするのではなく、獲得したい技術レベルや成りたい自分の姿を自分自身で更新していく中で、困難は必ず訪れるはずです。困難があるからこそ、冒頭に書いた「健全な不安」がある訳で、そう考えればむしろそれは「持ち続けるべき不安」なのだと思います。そして困難を克服していく事で少しずつステップアップしていけるのでは無いでしょうか。これからの10年もゆっくりと、でも粘り強く、なりたい自分に成長していきたいと思います。

 そしてまずは初めの一歩、2020年。体力の衰え、技術進歩へのキャッチアップ等、不安材料は増えますが、平常心で「健全な不安」と折り合いをつけながら頑張りたいと思います。

本年も改めてどうぞよろしくお願いします!

宮原 美佳子
ピースリンク通訳事務所 代表

2019年10月13日

耳フィード対応:集音器

特に同時通訳時に「耳なし」の現場で苦労する話は同僚の間でもよく聞こえてきます。個人でパナガイドを準備し保険として現場に持ち込む方もおられますよね。同じような悩みを持つ方から当ブログの集音器紹介記事についてご質問を頂きました。個別に返信はさせていただいたのですが、せっかくまとめたので改めてこちらでもご紹介させていただきます。

通訳者の耳フィードには、会議参加者が使う日英チャンネルとは別チャンネルの設定でのパナガイド、あるいは何らかの送受信機セットが必要になります。以下に紹介するBluetoothシステムはその一つです。パナガイドは電波法上、日本国外での使用が違法となる可能性が高いので注意が必要です。

送信機(マイク):参加者音声を拾うために必要な音声入力をする装置
受信機(イヤホン):通訳者が送信機からの入力(参加音声)を聞く装置

送信機にはマイクを接続しますが、通常以下にご紹介するものを含めマイクというと指向性があり特定の入力方向からくる音声を重点的に拾い、その他の方向からの入力はノイズとしてキャンセルされる仕組みのようです。


一人の講演者のステージ上での講義を通訳する場合などは上の写真にあるようなピンマイクを講演者につけてもらい、通訳者が受信する形が効果的です。



一方で、複数名のディスカッションを通訳する場合には、この指向性がマイナスになります。発言者の着座位置は周囲にばらついているため、広範に音声を拾う必要性から指向性マイクよりも「集音器」が有効ということになります。上に紹介する集音器だと4機まで連結して利用できるため広い範囲の音声が取れます。(集音器はつまり「マイク」の位置付け)

なお、通訳者2名で対応する時には分岐として「audio-technica ボリューム付きヘッドホン分配コード AT351L」を利用すると、各通訳者が自分の欲しい音量に調節して受信することが可能です。

1. SONY ワイヤレスマイクロホン ECM-AW4 C
(送受信機)
2. Audio-technica ボリューム付きヘッドホン分配コード AT351L
3. SoundTech CM-1000(集音器)

【備考】
  • 1.と2. は私自身が同僚から紹介してもらった機器ですが、集音器との組合せで機能することを確認しています。
  • 通訳エージェント経由のお仕事では、後のトラブルや混乱を避けるため、使用に際し私は必ず持込の事前許可を得ています。
  • 3. は単体利用のモデルが1,000円程度で出ています。ですが、連結利用での効果が絶大なので個人的にはこちらをお勧めします。

以上、ご存知の方も多いと思いますが、お役に立てれば幸いです。

2019年7月28日

他人事でない吉本興業の騒動ー通訳翻訳業界は?

吉本興業の一連の騒動は、私たち通訳・翻訳者にとって他人事ではありません。私たち通訳・翻訳者はサービスを末端で提供する立場ですが、そのサービス提供に至るまでには複数の事業者が絡むことは少なく有りません。通訳・翻訳者と各事業者間の関係は対等であるのが理想です。では唐突ですが、エージェント業をなさる方、通訳・翻訳者の皆さんに質問です。
  • その仕事が「業務請負」なのか「準委任」なのか理解していますか?
  • 契約書の内容を確認してからサインしていますか?
  • そもそも契約書を交わしていますか?
  • 契約書を交わしていない場合、受発注の記録は残していますか?
通訳翻訳者にとって、通訳翻訳エージェントはサービス依頼者にリーチするための仲介者として有難い存在です。また、獲得したサービス依頼に対し適切に業務をおこなうことのできる通訳翻訳者を確保することで初めてエージェントビジネスが成り立ちます。要は、通訳翻訳者とエージェントは持ちつ持たれつの関係で有り、お互い対等なパートナーだと、私は考えています。

しかし、金銭授受が発生する時、往々にして「支払者」「受領者」間でどうしても支払い優位の構図ができやすくなってしまう。下請法:下請代金支払遅延等防止法はこれを補うための法律です。そして、個人事業主である通訳翻訳者もこの法律の対象です。

吉本興業の件では「契約書が存在しないにも関わらず所属芸人と契約解消する」…などとなんとも奇妙な報道がされています。この報道について、通訳翻訳業界でも他人事と捨て置くことはできないでしょう。

ビジネス上健全で対等な関係を築くため、契約書を交わすようになることは自然な流れでしょう。契約書を交わすケースでは、ほとんどの場合エージェントから文書の提示を受けますし、交わさないケースでも仕事の条件提示はエージェントからなされます。(事業者の規模によっては契約書は必須でないため契約書がないケースもあります)

契約書の有無にかかわらず、個人事業主(通訳・翻訳者)として、然るべき報酬を受け取ることができ、かつ良い仕事ができる環境が提供されることを、提示された条件の中で確認しておくことは不可欠です。この確認は必ず事前でなければなりません。提示された条件について納得のいくものなのか精査し、そうでなければお断りする、あるいはエージェントと納得いくまで交渉し安心して通訳翻訳を引受けることができる条件に両者で合意して初めて取引が成立します。

一方、契約あるいは業務内容を事前に明確にしておくことは依頼するエージェント側にとっても同様に重要です。今回の吉本報道では、吉本興業が 契約書を書面で交わさないことを改めて表明し、芸人さん達との関係性が不透明であることが世間の批判を浴びています。通訳翻訳業界においても同様に、エージェント側が通訳・翻訳者との取引条件を管理しておくことが重要なのも明らかでしょう。

今更当たり前のことを…と言われるとその通りです。でも私自身、駆け出しの頃にはつい「言われるがまま」に仕事を受けた経験もありますし、エージェントとの関係の中で「言い出しにくい」と感じる場面は今でも少なくありません。仮にそこで自分が妥協したとしても「何に自分が妥協しているのか?」「今の妥協が将来の自分に役立つ決断なのか?」を見極めておくことが、エージェントとより良い関係を築くのにとても役に立っています。そのためにも取引条件を明確にしておくことは必須だと考えています。

私自身は特段に法律に詳しい訳では有りませんが、自分が仕事に取り組んでくる中で「何かがおかしい?」と感じた時に一つの手段として法律にあたり、上述のような考え方に至りました。自分が仕事の打診を受ける際には少なくとも

  • 請負、準委任の別
  • 通訳サービス提供時の条件(拘束日時、通訳環境等)
  • 報酬(残業/交通費/移動拘束費およびその他経費の扱い)
  • キャンセル規定(日時変更を含む)
  • 支払条件(支払日、消費税、振込手数料の扱い)

*通訳の場合
を確認し(時には交渉し)てから引受けるか否かのお返事を差し上げ、仕事後にも確認できる形で記録を残しています。取引条件をこのように管理・意識しておくことは、仕事を引き受けるか否かの基準を自分に持つ上でとても役に立っていると感じます。

皆さんはいかがですか?

2019年4月25日

自分の為の転職 ー 会社の辞め方

インターネット、SNSが普及したことでメールやチャットアプリが広く一般に使われるようになり、職場でも関係者間で連絡をとるのに導入される例も急速に増えています。そんな中、退職の意思伝達をメールやチャットアプリでおこない、その後は一切職場に顔を出すことなくそのまま退職してしまう…という話がメディア等でも報道されています。正社員であれば様々な手続きもあるでしょうから、なかなか難しい事もあると思いますが、そこさえクリアできれば不可能な話ではないでしょう。報道を聞くにつけ、メール・メッセージングアプリでの通達のみでの退職は「失礼である」という論調で報じられがちですが、そこには大切な視点が欠けていると常々感じています。「退職する自分の利益」という視点です。

面白いことに「立つ鳥跡を濁さず」で検索するとヒットしたトップ記事の副題には「退職時にトラブる従業員への対策は?」とありました。この記事の最後には

転職回数が多い人は転職する際に自分の利益を優先し転職する傾向にあるので、退職時にトラブる場合も多いようだ。採用の際に過去の転職回数や転職理由も確認した上で、人間性を見極め採用することが重要といえる。

人事ポータルサイト【HRpro】
HRプロ編集部
2015/10/14 より

とあリます。私自身は派遣社員当時、最短4ヶ月、最長4年3ヶ月勤務し、正社員時も含め退職を5回経験しました。退職することを告げて引き留められた事が三回ありますが(それ以外は雇止め)最終的にはどちらも円満退職でした。地方の狭い通訳業界で人材はごく限られていました。揉めて辞めれば引き継いだ人を通じで私の名前とともに揉めたという噂は辞めた勤務先や派遣先にすぐに広まります。冒頭で「欠けている」と指摘した「退職する自分の利益」という視点に立てば、いい加減な態度でいきなり退職してもいい事など一つもありません。幸いにも私の場合、派遣社員当時はブラック就労ではなく「キレイに辞める」事は尚更に重要なことでした。

一方、勤めた職場から何一つ得られるものが無かったという場合には、辞める時にまで心を砕いて勤務先に尽くすというのは馬鹿げた話に聞こえるかもしれません。ですが、その先のキャリアを考える時に本当にそれがプラスになるのか?は誰でもない「自分」が真剣に考えるべき事でしょう。上記の記事では「自分の利益を優先し転職」と有りますが、この読みはごく表面的でしかなく、言葉を補えばトラブルが起きるのは「自分の目先の利益だけを優先し転職」するからというのが正しいでしょう。似たような言葉が並ぶものの、そこには大きな差があります。

馴染めなかった職場でさえ分かり合えて自分を評価してくれる仲間はできるでしょう。あるいは、自分の周りに自分の働きを評価する人はいなかったという場合でも人で成り立つ組織で働いていればあなたの努力を遠くから見ている人はいます。「あの人はままならない状況でも最後まで仕事に向き合っていた」「辞めると決めた後にも残る仲間に寄り添ってくれた」と思われるような辞め方ができるのが理想ではないでしょうか?あるいは周囲の感じ方に託すのでなく、少なくとも「自分が納得できる辞め方」を真剣に模索する必要を感じます。

5社での勤務経験から思うのは、人も組織も自分が思うよりずっと繋がっているという事です。派遣社員として過ごした広島でなく遠く離れた東京でフリーランスとして稼働する今でさえ、過去の職場での繋がりを見つける事は多くありますし、それが実際にお仕事につながった例もけして少なくありません。

転職回数や転職理由ごときで「人間性を見極め」る事ができるとおそらく日本企業はまだ思っているのでしょう。そして「転職回数が多い人は要注意」という考察は正しいのでしょうか?先に発表された経団連会長発言「終身雇用なんてもう守れない」が語る現状は何かを「雇われる側」も真剣に考えてみる必要があると感じます。

ついつい「会社は何もしてくれない」と受け身の姿勢に終始しがちですが「自分は『この先の自分のキャリア』のために何ができるのか?」を真剣に考えれば、トラブルを起こして退職する事が得策ではない事は明らかです。記事によれば有給休暇の会社による買取を労働組合との協定の関係で禁止されている事がこの問題を複雑にしている所もあるようです。ですが、有給を完全消化する場合でも、引き継ぎに妥当な出勤日数を確保して逆算したタイミングで退職の意思を伝えることはできるはずです。

最近、身近な人が10年以上勤務した会社を退職しました。また、近々行く旅行先で15年以上前に4ヶ月しか勤務しなかった会社の当時の上司宅に一晩お世話になります(「泊まってよ!」と言われて素直に Thank you! と返事をしたのはただ厚かましいだけかな…滝汗)。そんなこんなで「自分のための転職」についての一考察でした。

2019年4月24日

令和に向けて…(元号変換アプリ)

2019年の新年のご挨拶もしないままに、先日はとうとう次の元号「令和」が発表されました。皆様お元気でしょうか?(今頃っ!?)この半年、仕事でもプライベートでも大きな変化があり、なかなかブログを書くチャンスが無かった(…というのは半分言い訳です)のですが、そろそろ重い腰を上げようと思います。
本年もどうぞよろしくお願いします。
(今頃すみません…)
元号が改まる今年、私はフリーランスとして完全独立してからお陰様で丸10年を迎えています。情報発信は多忙になると最近は特にSNSに頼りがちになり、独立直後から続けてきたこちらのブログは今回のように長いインターバルができてしまっていました。発信することは自分にとってもモチベーションにもなるので、もう少し時間と労力の比重をこのブログ執筆に振り向けて行こうと思います。SNSやスマホにかかる時間が長くなりすっかり老眼も進んでしまいました。自戒して精進します。

当面は、ここ一年ほどの間に手に入れた便利なガジェット類など、すでにSNSで発信したものも含めて、自分のペース作りも兼ねて記事を書いていこうと思います。今後もどうぞゆるゆるお付き合いください。

という事で、トップを飾るのは令和を前にこんなアプリを…その名も

年号変換(iPhoneアプリ)
TwitterやFacebookでご紹介して反響の大きかったアプリです。改元に伴い、西暦と元号を伴う年号の変換をまた一つ覚えなければならない…という事態に頭を痛めているのは何も通訳者・翻訳者だけではないでしょう。そこで使えるのがこのアプリ。以前から利用していたアプリですが、新元号発表後にすぐに令和対応にアップグレードされていました。

他にも数百ある元号に対応している似たようなアプリがあります。ただ、仕事上は明治以降があれば十分対応できるので、むしろそれ以降をカバーしているこのアプリがシンプルで使いやすく、私は普段から重宝しています。

ちなみに、令和年号から暗算で西暦年号を導くやり方は元号発表後すぐにバズっていましたが、実に覚えやすく暗算の苦手な私にもできそうです(が、それでも間違う自信があるのでやめておきます、笑)。


2018年11月21日

二度叱られたくない…(日産記者会見通訳に見る「喋りの立ち居振る舞い」についての一考察)

以前、インハウス時代に

「上司に英語で叱られてからに、通訳者にも日本語で叱られてからに『正直、その通訳、勘弁せえよ』と思う人(通訳者)おるわ…」(広島弁)

とコッソリ教えてくれたエンジニアさんの事を思い出しました。

***

元会長カルロス・ゴーン氏の逮捕という衝撃ニュースを受けての昨日の記者会見。車業界出身の私としてもショックを受けました。しかし注目したのはやはり会見通訳。最初の発表部分は元ゴーン会長専属通訳者の森本さんお一人で担当、それ以降の質疑応答では一問一答で交代。内容が内容だけに悲痛な感じは否めませんし、心中は察するにあまりあります。長く仕えた上司の逮捕という衝撃的なニュースをはからずも記者会見通訳するという重責。本当にお疲れ様でした、と言いたいです。

日本語音声
英語音声

上記リンクからYoutubeでどちらも視聴可能です。

森本さんはゴーン氏に10年以上に渡り仕えた優秀な通訳者で、ゴーンさんが憑依するタイプのパフォーマンスで、そのことが日産の公式サイトでも取り上げられていました。そして、そのように訳出する彼女のスタイルを誰よりもゴーン氏自身が非常に評価していました。

しかし、今回の記者会見での英語通訳は、総じて西川社長自身の真摯で落ち着いた口調を裏切るものでした。ゴーン会長ほどの抑揚や語気の強さは無いにもかかわらず、彼女はゴーン氏通訳の時と同じパフォーマンスをされました。質疑応答では記者が詰問するような口調も有ったようですが、そこを訳出する彼女の声は裏返る勢いでした。一問一答で交代したペア通訳者もどちらかというとかなり尖った口調で訳出する方でしたが、森本さんほどではなかったようです。

これが翻訳であれば参照すべき文脈が通訳に比べると格段に少ない分、むしろターゲット言語(英語)の文化に近づけた文章として成功する可能性は高いでしょう。通訳の場合は、特に今回のようにビジュアル情報がある事が多く、オリジナルスピーカーがどのような語気で、姿勢で、トーンで話しているかは一目瞭然です。そのため「オリジナルへの裏切り」がより顕著に出てしまいます。

ここから学ぶとすれば、フリーランスで仕事する限りは、特にビジネスの現場では「雇い主の利害と意図を念頭に置きながらもニュートラルなデリバリーを心がけること」でしょうか。学会などの発表会や講演会のような一方的にスピーカーが内容を伝える場では彼女のような憑依型がしばしば効果的です。しかし、利害の異なる相手がいる場での通訳デリバリー・パフォーマンスはそれとは違うよりニュートラルなアプローチが必要でしょう。

個人的には普段はニュートラルなデリバリー・パフォーマンスに近づけて行くために、ブースの中では「三つの抑える」を心がけています。

  1. (声のボリュームを)抑える
  2. (声のトーンを)抑える
  3. (喋りのスピードを)抑える


以前は「下げる」でしたが、何となく響きがネガティブなので変えました(笑)メモの端に下矢印を三つ書いて見えるところに置いておきます。時々目をやることで心を整えるという感じで、それなりに効き目はあるように思います。

というのも、ニュートラルなデリバリ・パフォーマンスから憑依型への移行は実はそれ程難しいことでは無いからです。スピーカーの熱弁が加速すれば、意識しなくても通訳者にもその状態は伝播します。内容がロジカルであればあるほど通訳者の内部思考にスピーカーへの共感が芽生えやすくなり「憑依」への傾向は強まり、声のトーンは上がりがちになります。

誤解を避けるために付け加えると、今回「私は」森本さんのパフォーマンスの「オリジナルへの裏切り」に疑問を呈した訳ですが、これは彼女一人が引き受けるべき問題とは考えていません。

彼女の立場に立てば、長年このスタイルでやって来たことを急に変えることは不可能でしょう。しかもそれは彼女の雇い主の求めに応じてそうしてきたことであり、彼女自身は何一つ間違ったことをしてきた訳では無いのです。ゴーン氏を経営トップに迎えた日産は、彼女のパフォーマンスにも支えられながらV字回復を遂げました。

ポイントは日産は彼女がこうしたデリバリーをする通訳者だと知った上で今回の記者会見にも彼女を起用している事です。英語で社長が回答しようとした際も必ず通訳者を通したのは、彼女のパフォーマンスを信用しているからに他なりません。(面倒が起きても後で『あれは通訳の訳出がまずかった』とできる…という方便も折り込み済みですが、苦笑)

しかし、企業が一般社会へ広く直接目に触れる形でメッセージを出す際に、日本語であれば当然払うべき「喋りの立ち居振る舞い」ともういうべきデリバリー・パフォーマンスに、英語側ではいささか企業としての配慮に欠けていたということでは無かったでしょうか。

どんなに仕事が機械に奪われようとも「メッセージ」の受け手はいつも人間です。グローバル化が進み様々な文化に生きる人々に何をどう伝えるか?高い正確性があるもののコンテクストを汲んだ訳出が苦手と言われる機械翻訳・通訳で済む場面と、済まない場面と、この先、企業が見極めを迫られる局面が増えるような気がします。

今回の会見の通訳は、危機管理初動としても西川社長の誠実な対応がネットでは一般的に好意的に受け止められているだけに、個人的に残念な点でした。

2018年9月14日

iOS12 Live Listen が待ち遠しい理由

生耳現場に朗報です。私自身まだ体験してませんが楽しみで仕方がない!
(iOS 12製品版リリース9月17日(日本時間の18日)


生耳現場の救世主にと言えるかもしれません。会議テーブルから遠い位置に陣取るしかなく、紛糾する会話を生耳では聞き取れず苦労した経験は通訳者なら誰でもが持つ経験だと思います。

iOS12標準アプリLive Listen
自分のiPhone(マイク機能)を音源の近くに置き、そこで収集される音声を離れた場所でAirPods経由でモニターできます。もともとは補聴器的な利用を目的に開発提供された機能のようです。ですが、生耳現場に苦しむ通訳者にとってもこれは朗報。特に追加のデバイスを専用に購入する事なくここまでできれば上等です!

Case1ー会議進行のモニター
これまで通訳者から遠い会話をモニターするのに余分のパナガイド(送信機)調達をする事で、通訳者への音声環境を整える場面もありました。モニター対象の会話が行われている範囲がそれほど広くなければ、iPhoneで会話をモニターしAirPodsで耳フィードを取れれば十分対応できそうです。

Case2ー発表者音声のモニター
大きなホールなどでマイクを使い挨拶やスピーチをされるという場面。発表者の後ろに立たされる事の多い通訳者には、実は音が発散してほとんど聞こえないということがよくあります。発表者にiPhoneを持ってもらえれば、音声をAirPodsで耳フィードできるため問題が解決できそうです。

Case3ーウィスパ機材としての利用
会話(音声)の範囲が広い場合には、Case1-2とは逆に通訳者がiPhone(マイク機能/送信機)を持ち、ウィスパ対象者にiPodsを使ってもらいます。パナガイドさえ使わずにより良い音声フィード環境を得ながらウィスパ対象者には確実に通訳音声を届けることができます。

難点はAirPodsでしかこの機能が使えない事でしょうか。個人的にはあの「うどんが耳からはみ出たみたいなの」が何と無く嫌で使っていませんでした。でも、もう買わないわけにはいかなさそう…!!


明けましておめでとうございます

2026年 明けましておめでとうございます 本年もよろしくお願いします    …と始めてみましたがすでに本日は2026年2月も下旬です。ブログ投稿はコロナ禍前後から生存確認できるレベルでできていればいいか…と怠惰を決め込んでおりましたが、今年の正月はご挨拶もないままだったので「お...