2021年8月7日

進化するRSIオフィス環境 ー 大型ディスプレイ導入

  長いこと欲しいと思っていた大型ディスプレイ。RSIの案件が増加して以降、多くの通訳者から「Game Changerだった!」と聞いていたものの「無くても死なない」という状態が続いていたこともあり、なかなか購入に踏み切れずにいました。東京の3回目の緊急事態宣言が明けてすぐに所用のため広島に戻ったのですが、家人が購入して使用していた大型ディスプレイを拝借して4日間使わせてもらいあっさり購入を決めました。ちなみに私が購入したのはこちらの商品です。

【Amazon.co.jp限定】Dell U2720QM 27インチ 4K モニター 

 大型ディスプレイですから表示面積を大きく確保できるため、1. リモート通訳時に共有された資料を大きく表示して確認できる 2. 手持ち資料や用語集を常時確認しながら通訳できる、は当然のメリットとして期待していたことでしたが、それに加えて決め手になったのは以下のポイント。

  1. デスク上の配線が多少ではあるがスッキリする(ディスプレイに付属のUSB-Aおよび給電接続)

    外付けマイク、サブ回線機材、ミキサー等を使用しているためオーディオ系のケーブルがかなり煩雑にデスク上にあり、この配線を少しでもスッキリできるのはメリット。
  2. ラップトップ画面とのマウス移動のスムーズさと画面配置のフレキシブルさ

    私はマウスではなくトラックパッド操作のみで使用しています。画面配置を詳細に設定できてほぼラップトップ画面とのカーソル移動にストレスがありません。(ラップトップ画面をそのままミラーリングで使用することも可能)
  3. 解像度選択の自由度の高さ
    
Macbookの Ratina画面は非常に画質が高く、外付けディスプレイのスペックによっては長く使う間に画質の差がストレスになると聞いていました。その点、私が購入に踏み切ったディスプレイは4K対応で長時間の利用でもストレスは今のところ感じていません。

一方で、使用し始めてわかった事(いいことばっかりでもない…)も有りました。

  • グラフィック処理にCPU負荷増加しラップトップのファンが轟音をあげ始めた(特にMS Teamsで顕著…)
  • RSIプラットフォームには一定以上のブラウザサイズに対応しないものがあり、画面拡大してもコンテンツサイズは追従しない


 こうなると、Mac使いとしてはファンレスのM1チップを詰んだ新しいMacBookが欲しくなるのは当然な展開。でも、ラップトップは現行MacbookProがあるのだから次に買うのはMacMiniでも良いのでは?と夢は広がりますが、もう少しよく考えようと思います(笑)

でも、大型ディスプレイを購入した事は概して正解でした。

 これまでのブログ投稿で紹介してきませんでしたが、外付けマイクやミキサーもすでに導入してすっかりRSIの最適な環境が整いつつあります。これからも必要に応じて進化していくと思いますが、こうなってくるとオンサイト・リモート案件ではよほど環境が整備されていないと、パートナー通訳者とのハンドオーバー以外には不便さえ感じるようになってしまいました。

Maker hart Just Mixer S ステレオ3入力/2出力 超小型音声ミキサー/電池とUSB電源可能オーディオミキサー


Blue Microphones Yeticaster ストリーミングセット Yeti Radius III Compass イエティ キャスター BM400C

 デスク左下にはシュレッダーとゴミ箱、右下にはプリンターを配置。奥に同じ幅のデスクをもう一台設置し、コロナ禍が明けたらここで二人同通もできることを想定しています。パートナーにオフィスに来てもらう手間は発生しますが、未だにハンドオーバーでは神経を使うことが多く、また稀に発生するオンサイトRSIでのスムーズなハンドオーバーと仕事後のちょっとした息抜きのおしゃべりや情報交換は恋しい…というのが本音です。

2021年6月14日

通訳業界の動向ー今後のカンファレンス形態

 コロナ禍に明け暮れた2020年の通訳業界だったと思います。私自身も大きく影響を受けました。業界的にはどうだったのでしょうか?SNSでの個人の発言は断片的で、個別の「仕事が戻ってきてる」「もう完全に回復した」という言葉をそのまま鵜呑みにするのは違うと思いつつも、全体的な動向を俯瞰して見せてくれるデータがないことに不安を募らせる通訳者も多いと思います。

 先月、日本の唯一の上場翻訳通訳会社である株式会社翻訳センターが昨年度(2021年度:2019/4-2020/3)の決算発表を公開しています。通訳部門の売上だけ見れば2020年を100%とすると2021年はほぼ50%まで落ち込み、2022年度の売上予想も対2020年で60%までしか回復しない想定です。営業利益では2021年度は通期マイナスで推移しています。

 JTFの業界白書(かなり高額ですがAmazon購入可能)も発表されています。内容を分析し先週開催されたオンラインの解説も録画で視聴してみました。通訳者の動向については回答者の数と属性に偏りもあり、個人的にはここから何らかの結論を導き出すのは難しいと感じました。

 以上のことから、個人的な細かい解釈はここでは控えるべきとは思います。しかし、大手一社の動向が業界全体を表す物ではないことは認識しつつも、市場動向がコロナ禍前のレベルまで回復するには相当の時間がかかるという印象です。あるいは、回復期間にはリモート通訳の出現も受け、業界構造が大きく変化していく可能性もあるのではと見ています。

 そこで気になるのは、リアルの現場が戻るのか?ということではないでしょうか。徐々にでなく一気に情勢が変化し、今はリモート通訳が完全に主流になりました。見込まれる増加ボリュームの多くを占めるのは、リアルイベント関連の会議ではないかと思います。

 需要回復の理由として「人は人に会いたい生き物だから」を否定はしないのですが、それだけでリアル市場の回復を説明するのは、私としては少し乱暴な気がしていました。リモートの利便性を人々が知った今、本当にそれだけの理由で以前のボリュームが元通りになるのでしょうか?私自身もこの辺りはまったく予測がつかないでいます。

 そんな中、先日聞いていたPodcastで面白い会話があったのでご紹介します。何らかの結論を導き出す物ではありません。しかし「人はお互い会いたいから」という単純な説明に終始せず、もう少し踏み込んで丁寧にケース分類をしています。ホストとゲストが実際に過去1年間に参加したカンファレンス経験などを基にこの先のカンファレンスのあり方に多少の期待を膨らませながら進められたトークになっています。

 ご興味ある方はぜひ。全編は超絶長いのですが、以下のリンクから「Chapters」タブを開き「バーチャルカンファレンス」をクリックすると該当部分を聞く事ができます。

Rebuildfm June 1/2021 306: Complaining Bot (takoratta)

…余談ですがこのRebuildfm、US在住のホスト(宮川達彦氏)が毎回さまざまなゲストをIT業界を中心に招き、ITを中心に、しかしITに止まら無い社会情勢から時には超個人的な趣味に走ったトピックまで、毎回なかなかにダラダラなのですが中毒性のあるチャンネルです。

2021年5月10日

お仕事サイトリニューアルのお知らせ

 突然ですがお仕事サイトをリニューアルしました!

 前回このサイトを作成したのはフリーランス独立後すぐの10年強前でした。どうにかお仕事に繋げようと文章にこだわりすぎ、とにかく文字が多くて御託並べまくりのサイトでした。今思えば恥ずかしい売り言葉に溢れていた気がします。もちろんプロフェッショナル然としたサイトであることは重要ですが、リニューアルしたサイトではとにかくシンプルで分かりやすい事を大前提としました。伝えたい想いは沢山ありますが、まずは気楽にアクセスしていただき、私の思いは実際にお客様とやりとりする中で感じ取っていただき、さらに実際の成果物である通訳翻訳サービスでご満足いただけることを目指したいと思います。

 もう一つ変えたかったのは、あらゆるデバイスで読みやすいサイトにする事でした。当時は扱えるHTMLの技術も今ほど発達しておらず、ネットで探してきたテンプレートにひたすらイメージや文言を入れて作成しましたが、それでも「それなり」な仕上がりでした。ところが、PCで見ることが殆どだったウェブサイトはこの10年の間にスマートフォンやタブレットが広く普及したことで、さまざまな表示サイズに対応する必要が出てきたため、ブラウザ表示技術も大きく進化しています。いわゆるResponsiveと言われるブラウザサイズに追随してイメージサイズや文章ウィジェットの配置構成を最適化して表示する技術です。

 このブログはGoogle Bloggerを利用していますが、実はGoogle Bloggerもこの間にタブレットやスマホ表示のオプションがすべてのテンプレートに設けられ、表示サイズに違和感や読みにくさを感じることなくモバイルでの表示を最適化するアップグレードが行われています。

 専門家に指導を受けながら(難しいところは丸投げしました…汗)今回のリニューアルとなりました。ITを専門領域とする私としては、今回はGitHubを実際に使ってその動きや利便性を理解できたのが大きな収穫でした。

 という訳で、新しいピースリンク通訳事務所のサイトと共に私も心機一転して前を向いて行こうと思います。このブログともども、これからも引き続きどうぞよろしくお願いします。

2021年2月21日

通訳翻訳ジャーナル(2021年春号)に寄稿しました

 これを書いている今、全豪オープンの大坂なおみ選手がプレイする決勝戦を見ています。アスリートも大舞台となると、緊張しないのかしら…とふと思ったのですが、緊張しないようとにかく練習してメンタルも同時に鍛えてるからここまで来れるんでしょうね。

 実は、自分にとり大きな仕事を控えていて昨夜はなかなか寝付けませんでした。もともと夜型なのに加え、会議の多くがリモートにシフトし起床時間が遅めで対応できるようになったことも手伝い、ここの所の就寝時間が極端に遅くなっていたのも理由の一つです。二日程前から少し早めにベッドに入るようにしていたのですが、緊張には勝てませんでした。

 でも、考えてみれば、フリーランス10年以上になるにもかかわらず、まだ緊張できる現場に臨むことができていると言うことは、けして後退はしていないと言うことです。心地よい場所に止まらず割りと果敢に挑戦してこれたかな…と思います。

 仕事の出来そのものは毎回反省の方が多いのは変わりません。でも、昨日だったか芸能通訳者の今井美穂子さんがTwitterで「だいたい脳は問題ばかり追っかけるようにできているので、『ぜんぜん成長してない』というのはバイアスであること多く…中略.…人は意外と成長している。」と書かれていました。全く同感です。

 そして午前中の(私にとって大)仕事を終えて帰宅すると、寄稿した通訳翻訳ジャーナルが献本として配送されていました。声を掛けてくださったJATに感謝です。実は打診を頂いた年末は、年明けを前に何か閉塞感をヒシヒシと感じていた時期で、この雑誌のメイン読者層を想定してどうメッセージを送っていいのか分からないでいました。この閉塞感の打開の緒を探していて、ちょうど一年近く前、昨年のお正月過ぎに東京外語大学で行われた新崎先生のご講演を聞きに行ったことを、ふっと思い出したのです。

 思えば私の泣き笑い通訳人生は常に新崎先生に(勝手に、笑)励まされてきたものだった…と思いながら、フリーランスになって以降の自分を思い返してみると、みるみる勇気が湧いてきたのでした。先の今井さんの呟きはまさにそうで、3年前、5年前と比べれば進歩してる事も贔屓目なしに確認できます。と言うことで「立ち止まってないでできる事をやろう。通訳することは、なんせ楽しいじゃないか!」…そういう記事を書きました。ちょっと内容を詰め込みすぎて失敗したかな…とも思っていたのですが、イカロス出版の方が上手く小見出しをつけて下さって、文章全体が締まりました。

今号も存じ上げてる方の記事がいくつもあり、さらにコロナ禍が始まりほぼ一年の今、業界がどのようにシフトしているのか、この先はどこへ向かうのか、考えるヒントを数多く得られそうな内容です。よければ購入して読んでみてください。

そして大坂なおみ選手、優勝しました!
おめでとう!

彼女のようなスーパースターにはなれないけれど、上を目指して挑戦する彼女の姿にグッときています。さぁそろそろ寝ます(笑)

2021年1月26日

Mac上のPDF資料をiPadに表示しApplePenで直接書込み

  昨年のコロナ禍で、エージェントから資料の電子化についての打診が相次ぎました。私は一部のエージェントには紙資料の送付は基本的になくても良い事を告げていたこともあり、電子データでの資料提供に特に不都合を感じた訳ではありません。しかし、スケジュールや分担票など現場・リモート関係なくすぐに手元に欲しい資料は自宅で印刷していましたし、枚数が少ない時にはこれ迄の慣れもあり印刷して準備することがまだまだありました。その為、流石にこの連絡が各社から来た時には「ついにデジタルトランスフォーメーション(DX)の波が通訳業界にも押し寄せてきたか…」と感じたものです。

 そうなってくると、より効率的に資料を扱える事は準備負荷を軽減するのにはとても重要になります。今回ご紹介するのは、昨年秋にはその存在を知り、使い始めてまだ数ヶ月程度ですが随分とお世話になっている機能です。

 文章で紹介するよりも、動画で紹介する方が早いと思いネット上の紹介動画を探したのですが、適当なのが見つからないので自分で撮影してみました。

【手順】

条件:開けるファイルはPDF。*サイズが大きいものは稀に開けない事があります。

  1. Mac上のFinderに対象のPDFファイルを表示し、カーソルを合わせて選択状態にする。
  2. 選択状態でスペースキーを押すと、クイックルックモードでPDFファイルが開かれる。
  3. クイックルック画面の右上メニューにあるマークアップ(ペン先のアイコン)をクリック。
  4. 同じiCloud IDのデバイスであるiPadに同じPDFファイルが開く。
  5. iPad上で通常編集するようにApplePenを使い書込むと、リアルタイムでMac側のクイックルック表示に書込み編集が反映される。

Apple社の説明ページはコチラ

2021年1月8日

2021年もよろしくお願いします。

 

 新年を見渡すにもまずは昨年を振り返るのが定番、と思い書き始めてみたのですが、何を書いても新型コロナウィルスで云々…という文章になってしまい、あまりに面白く無い。一向に筆が進まず、気付いたらあっという間に1月6日になってしまいました。新年のスタートとしてはあまり幸先の良いものではありません。

 ですが、ふと気がつきました。この際、嬉しかったことや楽しかったこと「だけ」振り返ればいいんじゃない!?と(笑)。新型コロナウィルス感染拡大があまりにもインパクトが大きすぎて埋もれがちな明るい話題、明るい気持ちになった出来事を総括してみようと思います。

  1. 同僚や一緒に学ぶ仲間にリモート通訳の手法や注意点について情報共有ができた。
  2. 昨年ご相談いただいていた通訳目指して勉強中の方から、資格試験に合格したと春に嬉しい報告が有った。
  3. 広島の中高生を対象に通訳翻訳の仕事についてリモートイベントを開催。参加者は数名だけど好評だった。
  4. リモート通訳で新規に打診をいただき、数社ほど継続的なお仕事につながった。
  5. 昨年以前にお付き合いのあったお客様数社から久しぶりの打診を頂いた。
  6. 転職されて別会社へ移られた以前お付き合いのあった方から打診を頂いた。
  7. 専門外の難解な案件にお声がけ頂き、迷ったけれど同僚の協力を得て用意された資料をもとに準備を進めお客様に好評頂いた。
  8. 多くの同僚とZoom飲み会を通じて仕事やプライベートでの不安を話したり合い励ましあったりすることができた。誘ってくれる同僚に感謝!
  9. 比較的長い期間を広島に滞在することができたので、例年より頻繁にお好み焼きを食べられた。
  10. 簡単な筋トレを始めて約三ヶ月毎日継続できた。(残念なことに五十肩でドクターストップ…)
  11. 数十年ぶりに半年以上の一人暮らしの自由を謳歌した。

 これ以外にも平時であればそれほど気に留めなかったことが嬉しかった事として記憶されています。特に、お客様や同僚とのやり取り、人の繋がりに支えられている事を感じずにはいられません。筋トレを頑張れていたのも友人の励ましのおかげでした。この場を借りて昨年私を気にかけて下さった方に心からお礼を申し上げます。

 さて、嬉しいこと楽しいことだけを振り返りましたが、人に支えられているという意味では一つ悲しい出来事に触れておきたいと思います。

 昨年春に広島を拠点に活動された先輩通訳者が逝去されました。通訳学校で講師として教えを受けたのが最初の出会いで、その後は私が社内通訳として稼働するまでは長くお会いしませんでした。外部フリーランスとして職場に来られた先輩とブースで久々にご一緒した時の緊張感は忘れません。以降、一昨年まで頻繁に県内外の現場だけでなく海外でもご一緒いただきました。また、ここ数年は個人的に気にかけていただきいろいろアドバイスを頂いていました。仕事にはとても厳しい方でしたが、出張時に触れた素顔はとても優しい女性という印象で驚いたのものです。その彼女が広島を拠点に活躍する様子が私を折にふれ鼓舞していたことは間違いありません。
 きちんとお礼もできないままにお別れすることになったのが悔やまれます。でも、別れとはそういうものなのかもしれません。今は広島の後輩として恥ずかしくない仕事を続けていくことが御供養だと思っています。

 さて本日、東京では新型コロナ新規感染者数が2,000人を超え、昨日に次ぐ記録更新。そして海の向こうも大変な事態になっているようです(ワシントンD.C.ホワイトハウスに選挙結果に抗議デモする人達が乱入)。世界的には先行き暗い一年の幕開けですが、こんな時だからこそご縁に感謝して生き抜く力を蓄えて気持ち前向きに日々過ごしたいと思います。

 そしてそんな風に過ごすことが誰かの気分を少しでも上げるきっかけになればと思います。その延長線上で通訳翻訳の仕事を通じてどなたかのお役に立てる場面が少しでも多く持てる一年にして行きたいと思います。

本年も粘り強く参ります。
引き続きどうぞよろしくお願いします。

宮原 美佳子
ピースリンク通訳事務所 代表


2020年11月8日

リモート通訳におけるマイク環境

 コロナ禍は終わりの気配を見せるどころか、再度猛威をふるい始めています。欧州では第二波を受けて完全ロックダウンに踏み切る国も有り、アメリカでは死者数が25万人に迫る勢い。しかし、世界経済はこれ以上の停滞を良しとはしていないようで、人の往来は極力抑えられてはいるため業界によりバラツキはあるものの、経済活動は加速度的に回復しているのを感じます。しかし、未だ「回復の途上にある」だけで完全復活には相当の時間がかかる…のは、私なんかが言うまでもなく皆さんご承知の通りです。

 通訳業界へ顕著に影響を与えている事実は、やはり日本がほぼ鎖国状態にあることでしょう。海外からの人の往来は基本的にストップしたままの状態で、事業を回復し動かし始めるにあたり必要な会話はリモート会議にするしか有りません。私自身、春以降お請けしたお仕事は長期にわたり発生した一件のレアケースを除き、総てがオンライン案件でした。

 オンライン通訳案件では、通訳音声をお客様に届けるためにインターネットを通じて機能するコミュニケーションプラットフォーム(アプリケーション)を利用します。これらのプラットフォームはウェブブラウザ上で機能するウェブアプリケーションと呼ばれるものが殆どで、ユーザには特にインストール作業などの煩雑な準備は必要ありません。しかし当然ながら、「機材を通して」音を聞きとる/届ける、この物理的な動作はPC内蔵あるいは外付けのデバイスを利用しておこなう必要があります。そして、この「音(音声)」の質の良し悪しが会議参加者に(これまでの物理対面の会議ばかり経験していた方には余計に)思いの外高い負荷を与えることに皆さん気付き始めているような気がします。

 これは普段から「良い音」を欲しがる通訳者にとってはお客様と理解を共有できたという意味で朗報です。しかし一方でこれは、今までエンジニア任せだった音質を「発信デバイスのオーナー」として担保する責務が通訳者に発生したという事であり、私達はこれに適切に対処する必要があるということです

 以前から、指向性のあるヘッドセット付きマイクでは環境音を拾わないと経験上感じてはいました。実際、RSI(遠隔同時通訳)プラットフォームを提供する業者は通訳者に対して、指定のマイク環境を必須要件としている場合があるのですが、むしろ高価な卓置きマイクを利用しているペアが何度も「風切り音が聞こえる(エアコン?PCファン?)」「マイクを引きずるな」「もっと声を大きく」などと指摘を受けていました。卓置きマイクの感度が良すぎるから…?程度の理解でいましたが、それにしても設備投資しているにもかかわらず納得のいかない状況です。

 そこへ先日、大学のリモート授業の実施にあたり、苦心して練り上げた授業を効果的に生徒さんに届ける取り組みの一環としてマイク環境について研究された先生の発言をTwitterに見つけました。そしてその先生が研究のまとめを動画で公開されました。マイク環境を作るために注意するポイントが、マイクの機能性をベースにとてもシンプルに分かりやすくまとめられています。公開されたご本人に許可を頂きこちらに掲載させて頂きます。


 この動画に関連し、興味深い以下のツイートも貼り付けておきます。
 通訳者はブース内でブーム先のマイクヘッドに話しかける動作に慣れているので、マイクヘッドとの距離を維持して訳出することに問題ないように思われるかもしれません。ところが、私の経験上ですが卓置きマイクを利用するペアには、必ずと言っていいほどRSIプラットフォームエンジニアから「音が遠い、マイクに近づいて!」とチェックが入ります。これは 1. 暗いブース環境と違い通訳場所が明るいこと 2. 通訳場所が生活スペースであること、で、声を殊更に張ることを心理的に憚らせているのでは、と想像しています。そうすると、このツイートで起きているような現象が発生している可能性もありそうです。

 今後も通訳という職業を続ける限り、オンライン通訳を避けて通ることはほぼ不可能だと考えています。私自身も、プラットフォーム業者の指示に従うだけでなく、積極的に良質な音声を届けるための環境作りをして行こうと計画中です。




2020年8月10日

通訳市場 ポジティブな変革への展望 ー 敢えて「今はまだ」の視点

 私自身は広くITを専門に通訳者として稼働をしている関係上、テクノロジーを利用した身近なガジェットにも興味があります。ですのでRSI、遠隔通訳が理論的、技術的には随分昔から可能であったはずだと考えていました。しかし、それがなかなか実現しなかったのは、言い方は悪いかもしれませんがそこに既得権益を享受していた者がいたからであろうと個人的に感じています。しかし、そうした既得権益や無駄を排除せよとばかりに「コスト削減一直線」で時間軸を無視して邁進したのでは、見落としてしまう価値があまりに大きすぎないかとも思うのです。

排除すべき無駄と見えていない必要なもの

 では既得権益とは何か、見落としてしまう価値は何か、を少し具体的に考えてみました。日本の通訳市場におけるメインプレーヤーは、お客様、通訳者、そして通訳エージェントおよび機材業者です。既得権益を享受しているのは、すべての関係者だと私は思っています。既得権益と言うもはやビジネスに直接価値を生まないような部分を解消すれば業界全体がプラスの方向に向かう可能性が大きいということになります。

 では、お客様と通訳者の既得権益(的なもの?)とは?遠隔会議の選択肢がなければ、出張対応し海外等の遠方に足を運び会議をすることになります。高い交通費を会社に出してもらい広く世界を見聞するチャンスを得ることはやはり役得の一面がありました。また、機材業者にとってはすでに減価償却した機材は、活用すればするほど儲けに直結するという旨味があるでしょう。ここであえて私が「既得権益者」という言葉を使わなかったのは、一見、既得権益と見えるものの陰に「今はまだ」見逃すには大きな価値が存在していると考えるからです。そのすべてひっくるめて考える時、既得権益を享受する人を即「既得権益者」と呼ぶべきではないでしょう。

 例えば、お客様や通訳者が現地に行かずに会議だけで大切な契約を結ぶことができるでしょうか?もちろん、契約の内容や規模にもよるでしょうが、長く関係を結びたいと考えるビジネスであれば相手を知ることはとても重要です。パートナー候補がどんな土地でどんな事務所を構えて事業をしているのか。会社の雰囲気はどうなのか。地元での評判はどうなのか。現地に行かなければわからないことは山ほどあります。製造業であれば「物で確認する」が基本ですから言わずもがな…でしょう。こうしたことは人間の経験による判断力や直感です。中でも直感は、言葉で理論的に説明できないものの経験的にその場の雰囲気から違和感を感じ取ることで得られるものであり、その感覚に基づく判断はけして無視できるものではなく、直感を信じる信じないことのリスクを測りながら最終的な決定を下しているはずです。


変化へ向けて敢えて「今はまだ」と立ち止まること

 これには、だから今Artificial Intelligence/人工知能が注目されていると言う反論もあるでしょうし、将来的に状況は変化すると私も考えています。しかし、「今はまだ」そこまでの対応を即座にAIに期待できるレベルではありません。であれば、経験則に基づく判断をするには、例え多くの会議や折衝をメールや電話等の遠隔で行ったとしても、どこかの段階で現場に赴いてビジネスパートナーやその候補に会うことはとても重要なことだと思うのです。様々なところで「人間は結局人に会いたいのだから、現場は戻る」という論調を見かけますが、私はそれでは説明が弱すぎると思っています。将来的には人間の顔をした人間のようなAIが登場するかもしれません。だから強調するべきは「今はまだ、それが必要である」と積極的に必要性を肯定する考え方ではないでしょうか。

 通訳者はどうなのか?利用機材はブース内のものとほぼ変わらないし、自宅から仕事ができる、しかも世界を相手にするので時差のある地域の仕事も取り込めれば自分が好きな時間で稼働することができます。しかし、実際にはそんなに甘くありません。自宅環境をいくら万全に整えても、停電やネットワークの不具合のリスクはゼロではありません。そして、その対処や瑕疵責任の所在に明確に言及している例を未だみたことがありません。また、現場ではブースメイト通訳者とペアで連携した部分が、遠隔になることで補完される機器により様々なテクノストレスを引き起こします。さらに現場に向かわないことのその他の弊害として、リハーサルに参加できない、事前打合せをしてもらえないなど、通訳パフォーマンスに直結するような環境変化も出てきています。そして、通訳者も現場の状況や空気から経験に基づく直感で訳出をなんとか紡いでいる場面は少なくないのです。

 そして、ここでも注目したい視点は「今はまだ」です。これらの問題も5Gが広く普及し、ルールの整備が進めば心配無用になるでしょう。ホログラムでパートナーを自分の横にバーチャルで映し出せれば、パートナーをリアルに感じて現場通訳と遜色のないパフォーマンスができるようになるかもしれません。(その頃には通訳者はいらないかもしれないけれど…笑)しかし「今はまだ」その段階にきていません。

 エージェントや機材業者はどうか。市場が遠隔に流れ機材が低コストで利用できるようになれば、通訳者とRSI業者とお客様が直接ビジネスを始める場面は確実に増えるでしょう。そうするとエージェントも機材業者も要らなくなるか…?むしろ、質が求められる現場にはますますエージェントや機材業者の関与が必要になると私は考えています。特に日本はエージェントを通じて通訳者手配をする仲介型モデルが確立しており、お客様と直接折衝することにまったく不慣れな通訳者が多数います。もっと言えば機材のことをあまり詳しくは知りません。また、会場が大きな現場になれば現場機材を適切に組んでRSIシステムに音声を送ることは、専門のエンジニアでなければ不可能です。実際、私も現場にエンジニアのいないRSI経験では現場から送られる音声に随分苦しめられたことがあります。今はコロナ禍で、そもそもエンジニアが入ることが難しい個人事務所や自宅から参加ということも多いですが、スピーカーの声が室内で反響して…というのには閉口せざるを得ません。あー…ヘッドセット、せめてイヤホンを使って下さいと何度泣きそうになったか。


変化へ向けて市場プレーヤーはどう行動すべきか

 コロナ禍のため現場通訳がほぼ停止状態の現状、なんとか需要開拓を試みようと遠隔通訳に注目が集まりそれが追い風となり遠隔会議・通訳へと流れが加速しています。個人的にはRSIへの流れはあるべき姿と考えていますし、それが加速することは良いことだと捉えて無闇にその流れを恐れず対応していく柔軟性は必要だと思っています。しかし、現在の市場の論調を見ると、RSI業者が「コスト削減できます!ITノウハウを身に付けましょう!」とその利点を前面に出し、お客様、特にお金に敏感な経営者は「低コスト」に反応してその波に乗ろうとしている、そればかりが目につきさらに強調されすぎているように思います。変化には痛みが伴うのは常です。この流れの中で市場のすべてのプレーヤが互いの強み弱みを理解した上で、お互いが「今現在(今はまだ)抱える問題」に目を向け認識した上で「明確に言及し」けして古いやり方に止まるのでなく「解決する」にはどうすべきかということに知恵を出し合いながら進められないか?と強く思います。

 通訳者の立場でいえば、通訳技術を磨くことは大前提です。何らかの理由で遠隔やRSIに対応しないという選択をする方もいるでしょう。しかし、もし遠隔・RSI利用で業界全体が健全に機能していくことに希望を見出しているなら、やはり、自分たちも変化することは待ったなしです。現場の技術を勉強して会議資料の電子化など身近なテクノロジーを利用し適切に自衛策を講じられるようにすることや、お客様と直接やり取りする場合に留意することをエージェントさんの過去の振舞いを振り返り学び実践しなければならないでしょう。


 技術の進歩で市場に明るい未来が見えることは喜ばしいことです。しかし、今はまだ、既存市場の形が一気に崩れる程の大きな変化は訪れておらず、人間通訳者も、機材業者も、エージェントさんも必要です。その上で、特にRSI業者さんへは、お客様に遠隔・RSIをアピールするだけでなく、通訳者やエージェントおよび機材業者の遠隔・RSI移行に絡み「今はまだ解決すべきどんな問題があるのか」「今はまだ何が必要か」を具体的に考えて時系列で対応の方向性を市場に提示し、お客様を巻き込む形で会議やプロジェクの成功にみんなで向かっていける波を作って下さったらと思います。何しろ今注目の遠隔・RSIなのですから!

2020年6月26日

遠隔時代に考える通訳成果物に対する通訳者著作権

3月に遠隔同時通訳のセミナーを情報共有を目的に同業者とZoom会議で開催してから、早くも三ヶ月経ちました。その間、細々とですが遠隔のお仕事の打診を受けています。

遠隔通訳には、いわゆるハブ型と自宅型がありますが私が経験したのはいずれも自宅型になります。その中で利用機材などの技術的な事以外で、これまでの現場対応通訳業務ではさほど気にする必要のなかった事でも留意するべき事項があることを痛感しています。このサイトと動画にとてもよくまとめて発信されているので、ぜひご覧になってください。この動画のスピーチ内容は以下の通りです。動画だけでなくウェブサイトに文章(英語)でもまとめがあります。




  1. 疲労
  2. 機器操作ストレス
  3. 労働環境
  4. 瑕疵責任範囲
  5. 顧客啓蒙
  6. 報酬
この動画を見たことで仲介エージェントとの間で確認する事項を明確にする事ができたのは、大変ありがたい事でした。しかし、遠隔業務案件についてお客様やエージェントと会話する中で、これ以外にも心配な事が出てきました。それは以下の三点です。
  • 通訳パフォーマンス録音の有無
  • ライブストリーミングの範囲
  • 録音の目的による契約上の区別

通訳成果物の取り扱い
マイクや機材、さらにインターネットを通じて自分の音声が世界中のどこかに届けられる時、録音の有無がこれまでの現場通訳と比べて通訳者の目には見えにくくなります。さらに、インターネットで届けることそのものが「ライブストリーミング」と捉える事ができます。そうなると公開範囲については通訳者として事前に確認しておきたいところです。

以前は「議事録を書きたいので…」と言う理由があれば目の前にICレコーダーを置かれても「仕方がないかな…」と思わざるを得ませんでした。しかし、自分が認識しない範囲に録音音声が届けられることはもとより、自分の預かり知らないところで録音が利用されることには抵抗を感じてしまいます。現場パフォーマンスに通訳者の著作権があることもそうですが、それ以上に何となく気が進まないと個人的には感じてしまいます。

こう書くと「プロ通訳のクセにパフォーマンス録られて嫌な気分になるのは違うっしょ?」と言う方もおられるかもしれません。ですが私としては、プロ通訳者だからこそ限られた条件で準備し臨んだ本番通訳の音声が、録音という何度も再生するに耐えるものとして後に世に出回ることの理不尽は避けたいのです。ネット公開の目的で再利用を考えるのであれば、それは動画に字幕やボイスオーバーをつけるという全く違う分野のお仕事になることを、お客様にはご理解いただく必要があります。

もちろん、中には企業の株主総会通訳のように、後日公開を想定した上で同時通訳現場の音声を録音しネット公開する場合もあります。しかし、この場合には早めの資料共有はもとより、入念な打ち合わせやリハーサルがおこなわれる事が当然望ましい訳ですし、二次使用料については当然支払われるべきものでしょう。(実際にどの程度の準備ができるかは現場によりまちまちのようですが…)


通訳成果物の著作権
しかし、残念なことに日本には通訳成果物の著作権について理解がない(知らない)企業が少なくありません。実際に国際的に名の通った大企業との商談時に「著作権を放棄してください」と(何の対価もなく)一方的に主張された時には驚きました。でもこれが現実です。

個人的には通訳成果物に対し二次使用料を請求する前に、使用目的を確認した上で納得のいくものであれば、覚書を作成するか、見積書の備考に著作権を放棄しない旨を明記して、受注時に見積書番号を添えてご発注いただくようにお願いしています。そうすれば、お客様も成果物に二次使用料が発生することは承知されるでしょうし、気になる場合はあえて先方から追加料金の有無を聞いてこられます。これまでのお取引で、不正な、あるいは意図しない二次使用への抑止効果はあったと感じています。


DL/AIの未来への考慮
上述のように、今後、RSIや遠隔業務が広がるのに合わせ通訳成果物の二次使用については積極的に通訳者からお客様に何らかの形でお伝えしていく必要があると思っています。これにはもう一つ別の理由があって、それは機械学習(Deep Learning)や人工知能(Artificial Intelligence)とRSIプラットフォーム技術の融合の可能性があることです。

機械翻訳ならぬ機械通訳が可能になるには、機械翻訳のために多数のデータを読み込ませる必要があるのと同様、通訳のオリジナルスピーチとターゲット言語での通訳音声の両方を読み込ませる必要が出てきます。RSIプラットフォーム開発者はこれらのデータを収集するのに有利な位置に存在しています。通常は、データ学習の際に特定の通訳者と音声を紐付けて管理することは考えにくいです。しかし、音声は一度収集(録音)されればどんなに決め事をしていようと、私たち通訳者の預かり知らぬところで出回っていく可能性をゼロにする事ができません。

そこで私は、自分が指定されたRSIプラットフォームで未来の通訳システムのためにデータ収集が行われているのかをそれとなく質問してみるようにしています。それにより「通訳者が自分の成果物を大切に扱って欲しいと感じていること」を伝えられると考えています。実際、質問をしたケースでは仲介エージェントに知識がなかったので聞き返されましたが、丁寧に事情を説明したところ快くRSI業者に確認はして頂けました。(個人的に「個人情報保護に配慮し収集している」との回答があれば特にアクションを起こすことは得策でないと考えます。)

コロナ禍で仕事量は激減はおろかほぼ消滅に近い状況です。しかし、この状況の中多くの新しい通訳スタイルが生まれました。通訳者はそれを可能にするための機材操作を学び、コロナ禍後に一部市場が遠隔へ移行するのに対応する準備をしています。私が参加する通訳者のコミュニティでの情報交換は盛んで、一緒に乗り越えようという気概を感じ取れるのは本当に嬉しいことです。
今月初めから少しですがお問い合わせが増えてきた気もしますが、引き続きこの状況にあっても切磋琢磨していく事が、お客様に安心してご依頼いただくためにできる、私たちの「今の仕事」だと痛感しています。

2020年5月13日

【広島限定】通訳・翻訳お仕事紹介セミナー(オンライン)

 ウィルス感染拡大の出口がおぼろげに見えてきたように感じる今日この頃、それでも何かと不便で心配の絶えない状況ですが、皆さまそれぞれに日々の生活を工夫しながら過ごしておられることと思います。政府・文科省の指導のもと学校が閉鎖されてすでに二ヶ月近くになり、生徒学生の皆さんにも辛い時期だろうと想像しています。

さて、私達こと宮原健と宮原美佳子の二名は広島で生まれ育ち広島を拠点に通訳翻訳業を営んでいます。(姻戚関係は未確認です、笑)生徒・学生の皆さんに、この機会にぜひ私たちの職業や外国語を習得するとはどういうことなのかに触れて欲しいと考え、このような企画を準備いたしました。
【日時】
小学生対象:5月23日(土) 2:00pm -
中高大学生対象:5月24日(日) 2:00pm -

【内容】
1. はじめに(15分)ー簡単な自己紹介と本日の内容紹介
2. 宮原Kプレゼン(25分/5分QA)ー翻訳者視点
3. 宮原Mプレゼン(25分/5分QA)ー通訳者視点
4. 皆さんの疑問に答えながらトーク
5. まとめ

小学生から英語の授業が導入されるものの、その理由については「社会に出ると必要だから」という外からのメッセージが大半です。この企画では、通訳翻訳者である私達から必要性ではなくその醍醐味や可能性の広がりをお話しし、言葉で世界の橋渡しをする私たちの仕事についてその一端をご紹介する予定です。

ついては申込みフォームを以下のURLに準備しました。参加費は無料で広島県内の小中高大学生の皆さんが対象です。関係する方、お知り合いへの本メール転送は大歓迎です。参加有無を決めかねておられる場合も含め、セミナーについてのご質問も申し込みフォーム経由でお受けしますので遠慮なくお寄せください。多くの方のご参加を楽しみにしております。

宮原K こと 宮原健
精密機器メーカーや重工業系企業で通訳・翻訳業務、教育機関で英文事務の経験を積みました。2019年4月から在宅翻訳(英日・独日)で契約書、太陽光発電、自動車・精密機器取扱説明書/製造/品質管理・保証、観光案内(ドイツ)、ITマーケティング関連の翻訳をしています。

宮原M こと 宮原美佳子 
広島のIT企業で製造業専門CAD担当SEとして勤務後、出産を機に退職。通訳学校の勉強と並行して自動車業界で通訳翻訳者として約10年勤めた後、2009年に独立。IT全般、自動車含む製造業を専門とし、企業、官公庁、学会などに逐次から同時通訳(日英)まで幅広く対応。

申込フォームURL
https://bit.ly/2WIjEnD

2020年3月10日

RSI(遠隔同時通訳)について情報共有してみました

COVID-19が蔓延している…と言われています。全数検査でないため、実際の感染者数は知る由もなく、ただ確実に広がりつつあるのでしょう。しかし、それすら、人々が恐怖を感じてナーバスになる様子から以外からは実感として認識する事が難しい状況です。一般のビジネスでも在宅勤務/リモートワークの勤務形態を取り入れざるを得ない状況に追い込まれる中、このトピックへ寄せられた関心は予想以上のものでした。

私が普段受講するオンライン講座を通じて、また個人的にお付き合いのある東京や地方また海外在住の通訳者へお声がけさせていただき、先日、3月8日(日)にZoomアプリを利用して情報共有セッションを開催しました。

昨年夏以降、主に海外エージェントから遠隔同時通訳の打診を頻繁に受けるようになりましたが、国内案件で十分に…というか捌き切れないほどに秋は繁忙していたため、いずれも打診を見送っていました。年末になり国内案件が一段落ついたところで入ってきた案件があり、そろそろ重い腰をあげることにし、年明けに立て続けに二件ほど経験する事となりました。

すでに同僚の中には数多く経験している通訳者もいるのですが、僭越ながら忘れないうちにいろいろな気づきをアウトプットしておこうと思い、またCOVID-19のお陰でポッカリ空いてしまった時間の有効活用もかねて、本セッションの企画となりました。

冒頭に書いたように興味関心は高く、広くアナウンスした訳ではありませんが40名弱のご参加を頂きました。ご参加の皆さんに改めて感謝します。


進化するRSIオフィス環境 ー 大型ディスプレイ導入

  長いこと欲しいと思っていた大型ディスプレイ。RSIの案件が増加して以降、多くの通訳者から「Game Changerだった!」と聞いていたものの「無くても死なない」という状態が続いていたこともあり、なかなか購入に踏み切れずにいました。東京の3回目の緊急事態宣言が明けてすぐに所用...