(iOS 12製品版リリース9月17日(日本時間の18日)
生耳現場の救世主にと言えるかもしれません。会議テーブルから遠い位置に陣取るしかなく、紛糾する会話を生耳では聞き取れず苦労した経験は通訳者なら誰でもが持つ経験だと思います。
iOS12標準アプリLive Listen
自分のiPhone(マイク機能)を音源の近くに置き、そこで収集される音声を離れた場所でAirPods経由でモニターできます。もともとは補聴器的な利用を目的に開発提供された機能のようです。ですが、生耳現場に苦しむ通訳者にとってもこれは朗報。特に追加のデバイスを専用に購入する事なくここまでできれば上等です!
Case1ー会議進行のモニター
これまで通訳者から遠い会話をモニターするのに余分のパナガイド(送信機)調達をする事で、通訳者への音声環境を整える場面もありました。モニター対象の会話が行われている範囲がそれほど広くなければ、iPhoneで会話をモニターしAirPodsで耳フィードを取れれば十分対応できそうです。
Case2ー発表者音声のモニター
大きなホールなどでマイクを使い挨拶やスピーチをされるという場面。発表者の後ろに立たされる事の多い通訳者には、実は音が発散してほとんど聞こえないということがよくあります。発表者にiPhoneを持ってもらえれば、音声をAirPodsで耳フィードできるため問題が解決できそうです。
Case3ーウィスパ機材としての利用
会話(音声)の範囲が広い場合には、Case1-2とは逆に通訳者がiPhone(マイク機能/送信機)を持ち、ウィスパ対象者にiPodsを使ってもらいます。パナガイドさえ使わずにより良い音声フィード環境を得ながらウィスパ対象者には確実に通訳音声を届けることができます。
難点はAirPodsでしかこの機能が使えない事でしょうか。個人的にはあの「うどんが耳からはみ出たみたいなの」が何と無く嫌で使っていませんでした。でも、もう買わないわけにはいかなさそう…!!