2012年6月26日

フリーランスとチームワーク IJET-23を終えて

今頃か…と言われそうですが、IJET-23(日英英日翻訳国際会議)について書きます。遅すぎてすみません(笑)

去る6月2日(土)3日(日)の二日間にわたって、IJET-23が開催されました。私は運営委員会の副委員長を務めたのですが、主に二日間にわたるセッションの取りまとめを行いました。振り返れば運営委員会の発足は2年前宮崎開催のほぼ直後だったと思います。その後すぐに会場の選定にあたり、一年半以上前から会場は確定していました。そういう意味では滑り出しは好調だったと思います。


広島の浴衣祭りの一つ「とうかさん」を楽しんでもらえるように日程をセットしました。
前夜祭では海外からの参加者も含め、大勢が浴衣で登場!

2012年6月25日

海外で便利なカード

不精者の私は、普段殆ど現金を持ち歩いていません。大抵の買い物はカードで済ませてしまいます。一括払いにしてしまえば金利もかからないし、後から金額確認するにも便利だからです。それ以外のお金の移動は全てインターネットバンキング。国内で生活するにはこれで完璧でした。ところが…

昨年は海外出張が異常に多い年でした。そこで発生した大失敗。広島空港発の朝早いフライトに間に合わせるべく、家を6時前に出て空港に向かいました。中国への出張でした。空港への移動中、現金を持ち合わせておらず空港で引き出すしかないことに気付きます。ところが、空港に着いてみるとATM機が稼働開始するのは8:30。フライトは9時過ぎでしたので、ATMが空くのを待っていたのでは間にあいません。

この時は、別空港から遅い時間に出発するペア通訳さんに電話をして、現地でいくらか現金を貸してもらえるようにお願いして事なきを得ました。しかし、流石にあまりご一緒したことがないお相手だと、連絡先を知らされてないこともたまに有るわけで、第一親しくない方にお金を貸して欲しいというのはとても頼みにくいことです。

そこで、セゾン系の海外専用プリペイドカード「NEO MONEY」を契約しました。このカードについて一口に説明すると…日本国内でカードに最大100万円までチャージ可能。海外で引き出すときには現地通貨で基準日時点での為替レートで引き出すことができるというものです。私のカードはVisaとの提携なので、VisaカードのATMがあればどこでも引出しOK。しかも、お買い物するお店がVisaと提携している場合には、デビッドカードとしてリアルタイムでチャージ分からの引き落としも可能です。

2012年5月14日

出張での使い勝手:サイドディスプレイとしてのiPad


最近は、どんな通訳の現場にもiPadを持って行っています。資料が事前に届いている場合はプリントアウトして持っていきますが、それでも前後の移動時間や、前日のホテルでの調べ物をするのに重宝しています。たとえ、前日夜に大量の資料が届いても、一旦ホテルに入り夜8時過ぎに送られてくる場合は正直もうプリントアウトは諦めるしか有りません。そうなると、1~2泊の出張くらいではPCを持参するのは重くて結構苦痛なため、軽いiPadは必携なのです。

ところが、最近IJET-23の事務仕事や連絡処理などを出張先でしなければならない事が多くなりました。しばらくはiPadと折りたたみキーボードで何とか乗り切っていました。でも、受信する側にどういうわけかiPhoneやiPadだと文字化けしてしまう方がいたり(コード変換でも対応不可…)メール処理があまりにも多い時には、やはりiPadでは面倒だし普段の作業環境と違うために処理スピードがかなり落ちるので、事足りなくなってきたのです。

仕方なくPCとiPadと両方持って出張に出かけることが多くなりました。PCだけでいいじゃないかと思われるかも知れないですが、PCだけだと通訳現場に持ち込めないというデメリットが有ります。そのためどうしても二台持ちになるのですが、今度はホテルでPCを使っている時、iPadは全く使わない…と何とも非効率な状況が生まれます。

そこで何とか使ってやろうと見つけてきたのが、このアプリ「iDisplay」です。PCを使っている時にはこんな風にサイドディスプレイとして連動させ、iPadを画面の一部として利用することが可能になります。



2012年5月2日

12.久々の講師業

「通訳学校では教えてくれないコト」というコラムをブログで書いている張本人の私が、通訳学校で教える事になりました。

実は、地元の通訳学校の4月期の通訳コースで教えることが決っています。4月には数回分の教材が自宅に届き、いよいよはじまるなぁ~という気分が盛り上がってきていたのですが、4月末に仕事が押していたためなかなか準備に取りかかれずに時間が過ぎてしまいました。

教材の袋を空けてみてビックリ、今も変わらずカセットテープが使われているようで、とりあえずこのカセットテープの音声データをデジタルに変換するところから準備開始といった感じです。

以前通訳学校で教えていたのはかれこれ10年以上も前になります。受け持っていたのは、英語をブラッシュアップするための下の方のクラスと通訳入門クラス、そして企業研修で市内の大手企業でも教えていました。

ノマドワーキング、フリーランス、…セルフブランディング !?


-ノマドワーキングの原点


受験勉強をしていた高校時代、家に帰るとやる気が出なくて疲れて眠ってしまうので、学校の友達数名と一緒に学校近くの県立図書館の読書スペースに通ったのを思い出します。私の学校は県立図書館のすぐ近くでしたが、狭い読書スペースにもかかわらず遠方の学校からも決った顔ぶれの学生が勉強しに来ていたようです。もっとも、女子校でしたので男子生徒との社交場と化していた感もありますが。念のため、私は残念ながらそういう輪には入れないダサくて暗い学生時代でした(笑)

ノマドワーキングが言うところの、事務所を持たず、携帯電話とネット接続できるPCをもってカフェを転々としながらお仕事をこなすスタイルというのは、こうした「みんなで図書館で集まって勉強」的な要素があるのかな…と思いました。実際、私の知合いの映像翻訳者は、不定期に都内のカフェに集まり、とにかく数時間お互い喋りもせずに黙々と仕事をする…ということをしているようです。

家にこもりがちな翻訳者には、たまの外仕事は新鮮でしょうし、何より怠けたくなる自分にとって友人の目が周りにあるというのは、ある種「怠けの抑止」になっているように思われます。(違っていたらごめんなさい。私は怠惰なので、そういう所を期待しちゃいます、笑!)


-現代のノマドワーキングとフリーランス

 

ただ、今一般に言われているノマドワーキングはこれとは違い、「常時カフェで仕事」の形態を指すようです。自宅では仕事しない人達。この「ノマドワーキング」と共に必ず出てくるキーワードが「フリーランス」という「職業」を表わす言葉です。現在の様に、ノマドワーキング、フリーランスが語られるようになった背景に、私はあまり詳しくありません。

知っている限りでは本間直之さんが、「フリーランス」の女性、安藤美冬さんを取り上げたことで彼女と「フリーランス」という職業・行き方が一躍脚光を浴び、4月中旬にテレビ番組の「情熱大陸」でフィーチャーされ、それを機に一気に注目が高まったようです。

2012年4月1日

広島通訳セミナーを終えて

先日3月24日(土)に、6月開催のIJET23の最後のプレイベント「広島通訳セミナー」が開催されました。申込みの出足は遅かったものの、イベント直前の駆け込み申込みが多く、さらに予想以上に多くの方に交流会へ出席頂き、大変盛況のうちにイベントを終了することができました。ありがとうございます。

これまでの大阪、高松、福岡の翻訳セミナーでは、翻訳業界について考えたり、ワークショップ形式で様々な分野の翻訳を体験してもらったりというタイプとは少し違っていました。一部は広島出身の通訳であるPaulineと私の二人が、それぞれの通訳として働くまでの経緯と言葉に対する思いを語る形ではじまり、二部では『伝えることの大切さ、難しさ、醍醐味』といったことに焦点を当てて簡単なアクティビティを行いました。通訳としてまだ稼働してない方、あるいは初心者へ向けた内容です。

プロ通訳の男女構成比がそうであるように、出席者は圧倒的に女性多数。そんな中で、交流会に出席頂いた方から沢山声をかけていただきましたが、その質問の内容は実は「通訳」という切り口で語れるものでは全くありませんでした。突き詰めると「女性が仕事をしながら生きるということ」にあったと思います。

私自身はとてもワガママで無鉄砲なところがあるため、大学を1ヶ月で止めてしまったり、子連れで留学してしまったり、周囲の人に本当に迷惑をかけながらここまで来ています。そういう自分の経歴を話した時にとなりで聞いていたPaulineにも「それは知らんかった!やっぱり負けず嫌いなんだ。」と驚かれました。でも、自分であまり「負けず嫌い」と思ったことはありません。むしろ精神的には弱っちぃ私です…恥ずかしながら。

そんな私がこのセミナー後に受取ったメッセージは

「仕事を始めて5年目。今の仕事に魅力が感じられず悩んでいます。」
「結婚してこどもが欲しいけれど、仕事との間で揺れています。」
「どうやってお子さんいながらやりくりしてるんですか?」
のようなものでした。

2012年3月24日

公開シンポジウム「裁判員裁判経験の法廷通訳人が語る」レポート その3

-通訳人の保護、現状は?

このように、法廷通訳人をめぐる直接的な報酬/クオリティーの問題に加えて、法廷通訳人自身が全く保護される立場にないということもトピックに登りました。

ある通訳人は、地方の裁判所での裁判の帰路にJRしか移動手段がないため、法廷を傍聴した関係者が全て同じ電車で帰らざるをえず、電車の中で記者に「どう思うか?」などと詰め寄られて困ったというエピソードを語りました。

また別の通訳人は、被告人から直接自宅に手紙が届き「自分の個人情報がどこから漏れたのだろう?」と怖くて仕方が無かったが、結局調べてわかったのは接見時警察に渡した名刺が、安易に被告人に手渡されていたという事実だった…ということでした。名刺そのものは被告人から取り返したものの、情報の控えを取られていたらと思うと恐ろしくて仕方が無かったそうです。

このように、事件を扱う法廷という場に非常に微妙な立場でかかわる事になる通訳人に対して、人身及びプライバシーの保護という観点から、まったく不適切な状態に法廷通訳人がおかれているということがよく分かる事例でした。

公開シンポジウム「裁判員裁判経験の法廷通訳人が語る」レポート その2


相通訳人によるチェック機能について

男性通訳人の訳出の正確性はさておいても、男性通訳人が訳した先から、女性通訳人が割って入り修正を行う場面が頻発していました。実は私もこの鑑定書には目を通したのですが、進行するにつれその介入度が増して行くのがよく分かりましたし、明らかに男性通訳人がストレスを感じて通訳に集中できなくなっている様子が手に取るように分かる内容でした。おまけに、修正した女性通訳人の訳が間違っている…ということも発生しており、男性通訳人の混乱ぶりはなかば気の毒な程であった…と記憶しています。

「チェック機能としての相通訳人」はよくいわれることですが、これは実は現実的ではありません。なぜなら、相通訳人が通訳をしている間に自分は通常休む、負荷を取り除かれることが相通訳人(ペア通訳)の本来の目的であるはずだからです。会議通訳においては実際それが基本です。

公開シンポジウム「裁判員裁判経験の法廷通訳人が語る」レポート その1

先日3月20日(火)に開催された「公開シンポジウム『裁判員裁判経験の法廷通訳人が語る』」に参加してきました。当初、仕事が入っていたので参加できないことを残念に思っていたのですが、急遽キャンセルが決り参加を決めました。残念ながら東海道新幹線管内で発生した人身事故の影響で新幹線が大幅に遅れ、第二部のパネルディスカッションからの参加となりました。
クリックで拡大します

2012年3月10日

11. 緊張感のコントロール

よく翻訳を専門にしている方に「通訳なんてあんなに緊張する作業私にはとても無理です。」と、言われます。それに対して「私ものすごいアガリ症なんです。」と切り返しても全く信じてもらえないことが殆どです。

私は本当にアガリ症です…と繰返して言うと余計信じてもらえないかも知れません。でも、通訳に限らず、小さい頃から本番に弱いタイプ。できる準備をきちんとこなしていなければ、その事が心理的な負担となって緊張し、どんなに準備/勉強していても逆に気負いすぎて緊張してしまうことはしょっちゅうです。

通訳学校に通っているころからそのアガリ症は災いしていました。先生に当てられると「自分はできない…。」という気持ちで頭が真っ白になります。(落ちこぼれ時期が長かったので…)そして十分に予習していったときでさえ、上手くやろうとしすぎて結局カミカミになり、準備したことの半分の成果も出せないのはいつものことでした。

そんな調子ですからはじめて通訳として仕事をはじめたときの様子は想像に難くないと思います。もうカチンコチンです。メモをとってない左手がブルブル震えるのを見てしまい、ペンをもつ右手まで震えはじめメモが取れなくなってしまったこともありました。今思い出すだけでもアガってしまいそうです。そのくらいアガリ症です。

ではそれをどうやって克服すればよいのでしょうか?最近Twitterでこんな内容の発言を目にしました。(正確な引用ではありません。)

人前で緊張しないのは、若い頃に演劇をやったことが役に立っている。 通訳コースの最初のレッスンに、寸劇が入っているのを見て大いに納得した。
なるほどな…と思う一方、これだけだと「人前で緊張しなくなれば通訳の場面でも緊張しなくなる。」と勘違いされないだろうか?と思いました。

2012年3月8日

2012/03/17 IJETプレイベント 翻訳セミナー in 福岡

すっかりご案内が前後してしまいましたが、IJET23運営委員会では福岡で最後の翻訳セミナーを行います。前回の高松翻訳セミナーは大変好評のうちに終わることができました。

今回はJAT会員である地元福岡の翻訳者ベンジャミン・トンプキンス氏を迎え、翻訳をはじめようと考えている人だけでなく、既にプロとして稼働している方にも興味深い話題について語って頂きます。私も個人的にとても楽しみにしています。

そして、この翻訳セミナーでは私、宮原がMCをつとめさせて頂きます!「宮原ってどんなヤツだ?」と思っているそこのアナタ!福岡で私を観察できるチャンスです(笑)

今回、IJET23 運営委員会が行ってきたプレイベントはこの福岡の翻訳セミナーと先に案内している広島の通訳セミナーをもって終了です。実はこれまでの毎年のIJETイベントでここまで精力的にイベントを開催した年はありませんでした。

運営委員会側も最初は怖々…だったのですが、皆さんからの反響を見るにつけ「やってよかった!」と思うことが多く、地方における翻訳者/通訳者のネットワークが随分広がったのでは無いかと思います。(過去イベントの反響についてはコチラの「参加者の声」をご覧下さい。)

運営委員会としてはこれから本番IJET23開催に向けて準備を加速していきます。プレイベントをはるかに上回る国際会議になると確信していますので、皆さんIJET23へもふるってご参加下さい。

セミナーと交流会の出欠確認の為、こちらからお申込みよろしくお願いします。

明けましておめでとうございます

2026年 明けましておめでとうございます 本年もよろしくお願いします    …と始めてみましたがすでに本日は2026年2月も下旬です。ブログ投稿はコロナ禍前後から生存確認できるレベルでできていればいいか…と怠惰を決め込んでおりましたが、今年の正月はご挨拶もないままだったので「お...