先週は何と言ってもサムライJapan長友選手のインテル入団会見がすがすがしかったですね。アジアカップ優勝の後ということもあってか、表情も晴れ晴れとしていました。
ザッケローニ監督からも「おまえならヤレるからがんばれ!」と言われたとか。こういうところでもザッケローニ監督の人となりが伺えて、特段サッカーファンではない私も、監督の漏れ聞こえる人柄に触れてサムライJAPANを応援したい気持ちになってしまいます。
にしてもなぜ、サッカーファンで無い私が、長友選手の会見を知っているのか?
普段から通訳、翻訳関係の情報にはなるべくアンテナを広げるようにしています。実はその中で引っかかったのが、この長友選手の入団会見でした。
私もたまたまTwitterを見ていて長友選手の入団会見をしているのを知り、後半をリアルタイムで見ました。でもTwitterでも「通訳大丈夫か?」の文字が流れていて...。
私のこの会見の通訳をした方についての結論は、「やったことはあっても通訳として専門に稼働されていない方」だろう、というものです。理由は以下の通りです。
明らかにサッカー用語に慣れていない方のようでした。そのためか、おそらく頭の中でイメージは出来ているようなのですが、日本語訳出でも上手く言葉が出てこない様子。そうはいうものの、サッカーのテクニカルな内容がぎっしりな内容では全くありませんでした。
また、逐次通訳のタイミングの取り方がバラバラで、長友選手がまだ話しているのを遮って訳出する場面が頻繁に見られました。例えば、4分過ぎ頃に明らかに「インタルプレター」「フィニート」という言葉を使って開場後方から女性記者が大声を上げています。おそらく「長友選手が最後までしゃべるのを待って通訳をするように!」とでも叫んでいたように思います。実際、その部分を通訳は訳出せずにスルーしています。
メモとりもきちんと出来ていないようでした。発言に対しての通訳があまりに短く、しびれを切らした記者が自分でイタリア語で質問をする一幕もありました。
決定的だったのは、通訳はスピーカー発言を必ず一人称で訳出するのですが、「~といってます。」「~と聞いてます。」を連発していたことです。
長友選手のさわやかな表情で会見は何とか終わりましたが、通訳の影響によるグダグダ感は否定できませんでした。でもこの状況、通訳をした方が悪いのでしょうか?彼女はある意味被害者かも知れません。専門に通訳として稼働している人間をなぜ手配出来なかったのか?の方がむしろ問題でしょう。
ヨーロッパでの通訳手配も多くの場合、日本国内と同様にエージェント経由で行われます。日本資本の入っているエージェントであれば、日伊両言語の評価をした上で適切な通訳が手配出来ますが、依頼先が現地エージェントで、そこまでの評価が出来てなかったとも考えられます。
しかしながら、お家芸サッカー、しかもインテルの記者会見通訳とあれば、その成否が自社の評価にどれほど影響力があるのかを全く見越せていなかったと言っていいでしょう。そこでリスク管理が出来ていれば、どうやってでも日伊の優秀な通訳を探してきたに違いありません。
そもそも、エージェントを通しているのか...?すら疑問に感じます。いずれにしてもインテルは、良いエージェント/紹介者に当たらなかったというのが、通訳的に見たこの会見のオチでした。
もうおわかりになるように、エージェントは単なるブローカーではダメなのです。私も数社と取引がありますが、依頼書だけ出して終わりのエージェントとは、やはり疎遠になるものです。逆に、仕事前にはお客様の状況をきちんと伝えようと努力してくれるエージェントはありがたいと感じます。
私自身も一事業者として、お客様のニーズは何かをきちんと把握した上で、担当する通訳翻訳者とも連絡は密にしながら仕事をすすめて行かなければ、と改めて感じました。
私はイタリア語は全く分からないですが、長友選手がイタリア語で挨拶した時になかなか高評価を得ていたようですね。愛されキャラなのでしょうか。新たなチーム、インテルで頑張って欲しい!と思います。
ザッケローニ監督からも「おまえならヤレるからがんばれ!」と言われたとか。こういうところでもザッケローニ監督の人となりが伺えて、特段サッカーファンではない私も、監督の漏れ聞こえる人柄に触れてサムライJAPANを応援したい気持ちになってしまいます。
にしてもなぜ、サッカーファンで無い私が、長友選手の会見を知っているのか?
普段から通訳、翻訳関係の情報にはなるべくアンテナを広げるようにしています。実はその中で引っかかったのが、この長友選手の入団会見でした。
私もたまたまTwitterを見ていて長友選手の入団会見をしているのを知り、後半をリアルタイムで見ました。でもTwitterでも「通訳大丈夫か?」の文字が流れていて...。
私のこの会見の通訳をした方についての結論は、「やったことはあっても通訳として専門に稼働されていない方」だろう、というものです。理由は以下の通りです。
明らかにサッカー用語に慣れていない方のようでした。そのためか、おそらく頭の中でイメージは出来ているようなのですが、日本語訳出でも上手く言葉が出てこない様子。そうはいうものの、サッカーのテクニカルな内容がぎっしりな内容では全くありませんでした。
また、逐次通訳のタイミングの取り方がバラバラで、長友選手がまだ話しているのを遮って訳出する場面が頻繁に見られました。例えば、4分過ぎ頃に明らかに「インタルプレター」「フィニート」という言葉を使って開場後方から女性記者が大声を上げています。おそらく「長友選手が最後までしゃべるのを待って通訳をするように!」とでも叫んでいたように思います。実際、その部分を通訳は訳出せずにスルーしています。
メモとりもきちんと出来ていないようでした。発言に対しての通訳があまりに短く、しびれを切らした記者が自分でイタリア語で質問をする一幕もありました。
決定的だったのは、通訳はスピーカー発言を必ず一人称で訳出するのですが、「~といってます。」「~と聞いてます。」を連発していたことです。
長友選手のさわやかな表情で会見は何とか終わりましたが、通訳の影響によるグダグダ感は否定できませんでした。でもこの状況、通訳をした方が悪いのでしょうか?彼女はある意味被害者かも知れません。専門に通訳として稼働している人間をなぜ手配出来なかったのか?の方がむしろ問題でしょう。
ヨーロッパでの通訳手配も多くの場合、日本国内と同様にエージェント経由で行われます。日本資本の入っているエージェントであれば、日伊両言語の評価をした上で適切な通訳が手配出来ますが、依頼先が現地エージェントで、そこまでの評価が出来てなかったとも考えられます。
しかしながら、お家芸サッカー、しかもインテルの記者会見通訳とあれば、その成否が自社の評価にどれほど影響力があるのかを全く見越せていなかったと言っていいでしょう。そこでリスク管理が出来ていれば、どうやってでも日伊の優秀な通訳を探してきたに違いありません。
そもそも、エージェントを通しているのか...?すら疑問に感じます。いずれにしてもインテルは、良いエージェント/紹介者に当たらなかったというのが、通訳的に見たこの会見のオチでした。
もうおわかりになるように、エージェントは単なるブローカーではダメなのです。私も数社と取引がありますが、依頼書だけ出して終わりのエージェントとは、やはり疎遠になるものです。逆に、仕事前にはお客様の状況をきちんと伝えようと努力してくれるエージェントはありがたいと感じます。
私自身も一事業者として、お客様のニーズは何かをきちんと把握した上で、担当する通訳翻訳者とも連絡は密にしながら仕事をすすめて行かなければ、と改めて感じました。
私はイタリア語は全く分からないですが、長友選手がイタリア語で挨拶した時になかなか高評価を得ていたようですね。愛されキャラなのでしょうか。新たなチーム、インテルで頑張って欲しい!と思います。