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2015年11月10日

WiFi通訳アプリABELON(1)ー 性能と一般的使用感

すでに数年前にここでも書いていましたが、IT技術の進化によりアナログで対応していた通訳機器は必要のなくなる時代がすぐそこまで来ているようです。(ケータイを通訳機器として利用し同時通訳をしたことがあります、笑)つい先日、JACI(日本会議通訳者協会)のウェブサイトで、WiFi Interpretation System ABELONというアプリを知りました。以下のYoutubeでも簡単に特徴を紹介しています。



早速インストールして、一般的な「性能や使用感」をまとめた上、実際の「通訳シーンでの活用の可能性」を考えてみることにします。

まずは「性能と使用感」についてです。
ABELONサイトはこちら

【アプリとインストール】
使用開始は至って簡単で、PC側のサーバーアプリ(送信側)とクライアント側アプリを(タブレット/スマホ等の受信側)それぞれABELONサイト他からダウンロードしてインストールするだけ。特に難しい設定は有りませんでした。

サーバーアプリ:Windows/MacOS対応
クライアント側アプリ:Android/iOS対応

市場に出回っているWiFiに繋がる機器であれば特に問題なく動作する仕様です。(詳しい仕様についてはABELONサイトでご確認下さい)

【運用上の注意点】
▶ WiFi設定について
同一WiFi上にサーバーとクライアントが乗っていないとダメであるということ。ABELONのサイトにも情報がありますが、通常は専用ルータを準備してローカルWiFiネットワークを設定した上での運用を想定しています。
携帯電話に付いているテザリング機能では?と思う方もいるかもしれませんが、親子関係が発生するネットワークでは子端末どうしが通信することはセキュリティ上良しとされていないため、不可と考えるのが妥当でしょう。実際、私も試してみましたがダメでした。

▶ 複数言語対応
複数言語を発信する際は、サーバーを言語の数だけ立ち上げます。サーバーが複数起動していればWiFi上でそれを検知し、クライアント側のアプリインターフェースに自動的に利用可能言語がリストで表示されます。

【最大クライアント数について】
マルチキャストを使っていないかぎり最大でも40−50クライアントがせいぜい?と思っていましたが、ABELONサイト情報によれば、高スペックのルータを調達すれば数百〜まで行けるようです。恐らく帯域とチャネルのコンビネーションでクライアント数を確保していると思われます。ただし、数百まで対応できるスペックのものだと値段が跳ね上がります。40-50クライアント対応のルータは安ければ1万円を十分切る価格ですが、その上となると一気に8 - 10万円に跳ね上がります。

【インターフェースと一般ユーザビリティ】
機能自体も大変単純なもので、特にメニューに迷うことは有りません。

▶ サーバー(送信側)


言語毎のチャネル割当はデフォルトで行なわれており、通訳者は対応言語をリストメニューから選択します。使用方法としては会議スタートした段階で左側「再生ボタン」コフアウトは右側「Muteボタン」クリックで対応するのが妥当のようです。というのも「再生ボタン」の感度が今ひとつ…で、クリックしてもすぐに再生表示にならない(PCスペック依存と思われますが…)感じです。それに比べると「Muteボタン」の反応は比較的スムーズでした(ま、機構上そうなりますよね)ので、通常の通訳ブースでやるようなスイッチON/OFFの切り替えを「Muteボタン」でするイメージになり、特に混乱はないと思います。

▶ クライアント(受信側)
  
一旦言語設定してしまえば特に操作を要求される場面は有りません。言語選択は上述の通りリストから選択するだけ。あとはボリューム調整くらいでしょう。

【音質等の使用感】
ノイズ等はほとんど感じません。非常にクリアです。ただし、サーバー側で通訳音声入力のタイミングからクライアント側で通訳音声が聞こえてくるまでに微妙なタイムラグがあります。一秒以下ですが、パナガイドと比べた時とは感覚的に明らかにワンテンポ遅い印象です(自宅のWiFi環境でテストしています)。ただし、これはサーバーのスペックに随分依存すると思われますので、スペックの高いPCを用意し他のアプリを全てシャットダウンして運用するなどで多少の改善は見られそうです。

そんな感じで、アプリ自体の性能と使用感は「かなりイイ!」という第一印象です。次回は「通訳シーンでの活用の可能性」について検証したことを紹介したいと思います。