そんな中で、継続してお声がけ頂く案件も少しずつですが増えてきました。その一つが広島大学が取り組んでいる「フィリピン・ミンダナオのバンサモロ自治政府人材育成強化事業」への通訳支援です。
今年でかれこれ三年目、春と秋とあるので回数も随分重ねました。フィリピンからの研修生はみなさんまじめな、ですがとても明るい若者たちです。学ぼうという意欲に溢れていて、人懐っこい気質の彼らを好きにならずにはいられません。
今年の研修生を引率していた男性は昨年の研修生メンバーだったようですが、わざわざ私に声をかけてくれて「昨年も担当してくれましたよね?またお会いできて嬉しい!」と握手を求めてくれました。私もどれだけ嬉しかったことか!
フリーランスそして通訳という職業の性質上、現場で名前を覚えて頂き「仲間」として評価してもらえるプロジェクトに継続的に関われるチャンスは多く有りません。そんな中、こうした経験を得られた事は私にとり本当に嬉しい事でした。
何か出来ることはないか…?と先日こちらでもご紹介した書籍「広島の復興(Hiroshima’s Revival)」を研修生に一冊ずつ贈らせていただきました。研修時に紹介したらものすごく興味を示していたのですが、後に一冊だけお届けしたところ皆さんで早速読む順番を決めていたとお聞きして、皆さんへ一冊づつ贈呈させていただくことを決めました。
【頂いたお礼状】
フィリピンに帰国すれば難題が山積みの彼らですが、広島で学んだことや広島の復興を肌で感じた経験を役に立てて、民主的な彼らの理想とする政府の樹立に貢献されることを願ってやみません。そのお手伝いができたなら、私も嬉しく思います。
― 謝辞 ―
このプロジェクトには私以外にも広島で活動する地元出身の複数の通訳者にお手伝い頂いています。この場を借りて、広島で志を同じく通訳業務に取り組んでいる仲間たちに感謝したく思います。ありがとうございます!