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2012年12月16日

16. 仕事の準備の仕方(レセプション編 その2)

前回からの続きです。

注意点4
司会者とゲスト、そして通訳の立ち位置を確認する。
レセプション通訳は逐次通訳が常です。つまり通訳もマイクを持ち注目される立場になります。進行を妨げない自分の立ち位置でありながら、司会者とゲストがよく見えるごく近い位置に構えるのが自然でしょう。

この時主催者側が慣れていない場合には、司会者ゲストの遙か後ろ側の暗いところに立つように言われてドッキリすることも珍しくありません。何しろ「通訳は黒子」と一般的に言われているようですから。

ですが「経験からこういう立ち位置でさせて頂く方が、オーディエンスから見たときにも自然です。」と、やんわりとレセプションゲスト全体を考慮しての配慮がある提案だということをアピールしてみて下さい。

あるいは、舞台袖の見えないところに机を構えて、そこから音声のみの逐次通訳を求められることも有るかもしれません。これは主催者の意向であれば致し方ないこともあります。しかし、余程なれているプロの司会者が回しているのでない限り、ついついそこに居ない通訳の存在と必要性を忘れてどんどん進行してしまうケースがあります。この辺りの判断は、現場の様子と主催者の意向を確認しながら行うしか無さそうです。 


注意点5
個別のスピーカーと詳細を打ち合わせ下記の確認。
固有名詞(個人・団体・施設・賞名等)-英日正式名称
カタカナ読み
どんなに素晴らしい原稿が出ていても、必ず直前に挨拶する方、スピーチする方には会ってお話を伺いましょう。その際「原稿に変更ありませんか?」と聞くと「ありません。大丈夫です!」と大抵の方はおっしゃいますが、大抵ウソです(笑)

もっと具体的に「言及されるのはAとBですね。その他の具体例や個人団体名、受賞の記録など紹介、出されることはありますか?」と聞いてみましょう。必ず「そういえば…CもDも、それからEもありました!」といってどんどん出てきます。その際、上記のスピーカー氏名の確認と同様、日英正式名称とカタカナ読みを確認しましょう。


注意点
メモ用紙とは別に「その3」「その4」のまとめ確認リストを作る。
実は私はこれで駆出しのころに失敗したことが有ります。直前の打合せで焦っていたためか、事前作成済のリストに書き足すのではなく、メモ取りように持っていったノートパットに記入してしまい、訳出の時にノートパットを前後にせわしなくめくりながら冷や汗もので通訳しました。そんなドジなことをする人はいないかもしれませんが…念のため。

実はこれはまだ試していないのですが…
最近iPadminiを購入しました。iPadminiくらいの大きさのタブレット機器にそうしたリストを表示させて舞台上に持って上がるのはいいかもしれません。緊急時には簡単に調べ物もできるし、その他の資料をさっと取り出すことも可能です。立って通訳するときに紙の資料を何セットも持っていることは非現実的です。使っていないときには、メモ台としても使えそうです(笑)

注意点
レセプションそのものの空気にのって訳出(エンターテイン)する。
あとは本番です。通訳が必要以上に一人エキサイトしてしまうのは頂けませんが雰囲気をぶちこわすようなお通夜から出てきたようなトーンのパフォーマンスは頂けません。(追悼などそういう場であれば勿論話は別です。)舞台に上がり、マイクを握っている限り「通訳は黒子」ではありません。しっかり自分もスピーカーのペースを引き継いで通訳自身も楽しんで通訳できれば、本当は特にエンターテインすることを意識しなくても上手く行くはずです。そのためにもしっかりした準備が重要です。

以上が7つの注意点でした。ご存知の通り、個別案件毎に事前に想定される状況はいくらもあります。もちろん、経験で得られる知識として準備をすることができれば確実です。しかし、準備段階ではレセプション関係にかかわらず、どれだけ想像力を働かせて準備ができるかが鍵です。ですから「はじめてだからできない…」という言い訳は、想像力を働かせる事ができれば不要です。

ぜひ、未経験者も参考にしてチャレンジして下さい。誰にも必ず「はじめて」があるのですから!