2012年6月26日

フリーランスとチームワーク IJET-23を終えて

今頃か…と言われそうですが、IJET-23(日英英日翻訳国際会議)について書きます。遅すぎてすみません(笑)

去る6月2日(土)3日(日)の二日間にわたって、IJET-23が開催されました。私は運営委員会の副委員長を務めたのですが、主に二日間にわたるセッションの取りまとめを行いました。振り返れば運営委員会の発足は2年前宮崎開催のほぼ直後だったと思います。その後すぐに会場の選定にあたり、一年半以上前から会場は確定していました。そういう意味では滑り出しは好調だったと思います。


広島の浴衣祭りの一つ「とうかさん」を楽しんでもらえるように日程をセットしました。
前夜祭では海外からの参加者も含め、大勢が浴衣で登場!


昨年のSeattleでの開催以降メンバーも最終的に固まり、セッション内容についても具体化してきました。限られた予算の中で、おもしろそうなテーマでこの人の話が聞きたい!というセッションを選定するのは難しいことでした。私自身、セッション統括と名乗っていますが、具体的に講師のリサーチをしたり、実際に講師にアクセスして話しをまとめてくる作業は、運営委員メンバー全員が手分けして行っていました。私一人では、アイデア出しから実作業まで、到底できたはずはありません。

年が明けて参加登録が開始になる頃から、一気にセッションの詰めも始まり、さらに物理的な連絡作業や確認作業、プログラム冊子作成から、当日会場のアレンジまで…めまぐるしい毎日を迎えるようになります。細かいことが苦手な私は、この時期あまり役に立ってなかったかもしれません…。ごめんなさい。

一日目の夜バンケットクルーズで、委員長の大越さんが「このチームで良かった!」と言ってくれたことには、全く同意せざるを得ません。たまたま広島でフリーランスとして活動する者が集まり、IJET-23を運営していくという大役を担ったにしては、それぞれのメンバーが絶妙に補完しあえた素晴らしいチームでした。私がこの大会で得たのは、地元で活動する大切な仲間です。

広島/関西/東京の通訳翻訳女子集合!
瀬戸内海クルーズバンケットにて
「フリーランス」という言葉には、情熱大陸が安藤美冬さんを取り上げて以降、彼女が最近アムウェイのフロントであることが分かるなど、相当にネガティブなイメージが付いてしまったように思います。彼女が広めたフリーランスの定義は「フリーランスなのだから、自分の好きなことをして、好きなように働く。」というちょっと聞くと夢のような話…です。でもそんなフリーランスは食えないこと、実は多くの先輩フリーランスは分かっていて複雑に彼女の動向を眺めていたと思います。私もその一人でした。

もし、彼女が言うようなフリーランスがIJET-23に集まっていたら?IJET-23のあの成功は無かったでしょう。それぞれ仕事を持ちながらボランティアで進めた運営でしたから、個人的な事情で思うように進められないフラストレーションを感じる場面は、みんなに発生していたと思います。それでも、みんなよく頑張った。これは単なる自己満足じゃなくて、本当にそう思うのです。足りないところを補いながら、よく本番までこぎ着けたな…と感慨深いです。

マツダで社内通訳をしていた頃のことを懐かしく思い出さざるを得ません。1つの物を作り上げるのに多くの人がアイデアを出して、時にぶつかりながら、でも、最終形に仕上がった時のあの強化された連帯感と達成感。

今回のIJET-23は、私に忘れていたあの感覚を取り戻させてくれました。ある意味自由のない企業に勤めることをまとめて社畜と呼んでしまう人もいるようですが、視野が狭すぎると言わざるを得ません。仕事をするという行為は突き詰めれば孤独な作業です。ですが、同じ孤独を共有できる仲間がいることは大きな精神的な支えとなります。

5月末のお仕事で、世界中の起業家達が集まるグローバルなグループのお仕事をしました。起業家や会社経営者は立場的に孤独です。従業員を抱えていればその分精神的なプレッシャーも大きいはず。そしてこのグループは、同じような孤独を共有するメンバーが精神的に助け合うことを目指して作られたそうです。メンバーはどなたも大成功を収めた経営者ばかり。それでもこうして仲間を求めて集まっている訳です。

IJET-23に話をもどすと、私は気まぐれで途中随分勝手な行動に出て、みんなを驚かせたりいらだたせたりすることも有りました。会議の成功が常に念頭には有りましたが、ワガママな副委員長に委員長をはじめよくみんな付き合ってくれたと思います。
大切な仲間に、本当に感謝しています。ありがとう!
閉会時の運営委員メンバー挨拶
左から 大越/宮原/牧野/緒方/楠/渕川/関根/立花 敬称略
自分の(働き方ではなく)仕事についての夢があって、実現するのにフリーランスが一番効率よいのであれば、それは進むべき道だと思います。現在企業に勤めている人でフリーランスを目指す人も、今自分の働く環境で同じ苦労や喜びを分かち合った同僚が、フリーランスになったときにも掛け替えのない大切な仲間になるような、そんな働き方ができるといいと思います。