2010年4月29日

お客様を好きになろう


準備作業を通じて、あるいは実際にお客様先に出向いた時に「お客様を好きになる。」という事は、通訳の仕事をする上でとても重要なポイントです。
事前調査段階で、自分がスゴイな!オモシロイ!なるほど!と思える何かをお客様の情報の中に見つける。そうする事で、自分で自分の興味を掻き立て、さらに詳しく情報をキャッチしようという姿勢を自分の中に作り上げます。

通常の仕事は、業務依頼書を以てエージェントから正式に受注となります。業務依頼書を受け取って真っ先にするのは「お客様を確認する事」です。
通訳サービスを買って下さるお客様(企業でも個人でも)がどのようなビジネスをなさっているのか?を知る事は仕事の準備の第一歩です。

世間に名前の知れている大企業の場合には、新しく発表された技術やサービス等の最近の動向をニュースサイトなどで確認します。株価も要チェック。
そうでない会社の場合は、創業時期や、社是、主要な商品サービス、海外提携先等の確認をします。

これを単なる準備作業としてやると、単調で面白くない作業です。
でも「社訓がかわってる。」「こんなすごい技術がある」「株価がえらいことになってる!」何でもいいので自分に”引っ掛かる”情報を見つけてやろうという視点で行くと、この作業は結構楽しいのです。

好きなところを一つ見つけると、別の魅力的な面が次々と見つかるものです。そうやって実際に仕事をする頃には、まるで自分が”その会社の一員のつもり”になりきる事が出来ます(笑)。

あくまでも通訳ですから出過ぎた態度や言動は許されません。しかし、「お客様の一員で有る」という心づもりはお客様に伝わるし、通訳のパフォーマンスにおいても、伝えるべきメッセージを常に自分に意識させることが出来るようになるため、とても有効です。また、そういう通訳を心がけていることがお客様に分かれば、お客様の話す言葉も通訳しやすい言葉、メッセージを汲みやすい言葉に変わってくる…という事を何度となく経験しました。

まずは「お客様を好きになる。」
効果てきめんです。

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