2014年3月24日

広島通翻 Let's お花見2014 in 広島

4月6日(日)に広島平和記念公園でお花見をします!

通訳翻訳に興味のあるかた、気軽にご参加下さい。お昼から集まって夜までグダグダします(笑)詳しくは下記のPeatixページに情報が有ります。アンケートに答えるのをお忘れなく!(ちなみに、「チケットを申し込む」となっていますが、出席者集計のためだけで、会費は現地徴収となります。)お昼だけ、夜だけの参加も可能です。

お昼の部ではオードブルを注文し、あとはちょこちょこ買い出し、夜の部は近隣の居酒屋へ移動します。本の交換会も実施予定!

ご質問あれば、遠慮無く私までお問い合わせ下さい。

Peatixサイト: http://peatix.com/event/32513/view

2014年3月19日

映画『ドストエフスキーと愛に生きる』

先日は、戦火を逃れて厳しい時代の中で「赤毛のアン」の翻訳を手がけた村岡花子をご紹介しましたが、今回は同様に戦時を生き抜いた翻訳者スヴェトラーナ・ガイヤーを追った作品「ドストエフスキーと愛に生きる」をご紹介します。2月22日から東京で公開されています。

広島ではサロンシネマで「近日公開」となっていますが、公開予定作品の中にはまだ入っていないようです。私もまだ見ていないのですが…。

最近、翻訳という職業に少し世の中の興味が集まっているのかな…と思います。出版翻訳者に限られるのかもしれませんが…。文章が時代を超えて広く読み継がれるのは、時にたった一人の翻訳者によって発掘(翻訳)されたからです。翻訳者がどんな風に原文を読み発掘(翻訳)していくのか興味をそそられます。

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84歳の翻訳家スヴェトラーナが織り成す、
深く静かな言語の世界と、紡がれる美しい言葉たち。
ドストエフスキー文学と共に歩んだ一人の女性の、
数奇な半生を追ったドキュメンタリー。



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今回の映画劇場公開に合わせて、webDICEというサイトでは文芸翻訳家9名にインタビューをしています。経歴もお人柄も人それぞれ。その中でも柴田元幸さんと、鴻巣友季子さんはひときわメディアにお出になっているように感じます。お二人はオシャベリも大変面白いです。ご興味のある方はPodcast 「学問のススメ」で試聴できます。

言語をほどき紡ぎなおす者たち───海外文学界の第一線で活躍する翻訳家9名の仕事場を訪ねて vol.1 <柴田元幸/きむふな/野崎歓>
文芸翻訳家たちに訊いた“翻訳”という営為の魅力
http://www.webdice.jp/dice/detail/4096/


言語をほどき紡ぎなおす者たち───海外文学界の第一線で活躍する翻訳家9名の仕事場を訪ねて vol.2 <野谷文昭/松永美穂/飯塚容>
文芸翻訳家たちに訊いた“翻訳”という営為の魅力
http://www.webdice.jp/dice/detail/4112/


言語をほどき紡ぎなおす者たち───海外文学界の第一線で活躍する翻訳家9名の仕事場を訪ねて vol.3 <和田忠彦/鴻巣友季子/沼野充義>
文芸翻訳家たちに訊いた“翻訳”という営為の魅力
http://www.webdice.jp/dice/detail/4113/


2014年3月11日

簡易同時通訳機器(その3:アナログ機器の干渉・混信注意点)

前回まで見てきたように、同じメーカーの製品であっても干渉・混信の危険があることがわかったと思います。そのため、事前のチャンネル確認は割と重要なポイントといえるでしょう。それ以外にも当然と思われるものも含め、干渉・混信についてはいくつかの注意点が有ります

チャンネル使用上の決まり(?)

通訳がチャンネル切換しやすいようにチャンネルの割り当ては、隣同士のチャンネルを割り当てます。つまり、1ch-2ch、3ch-4ch…のような組合せです。「若い番号の方が必ず英語が常識」と社内通訳時代に言われたことが有りますが、フリーになってからは特に聞きません。指定のない限り現場でペアの方と相談して割り当てています。


異機種間の干渉・混信

また、TOA社製機器とパナガイドはチャンネルによって完全干渉します。つまり、完全互換があると言えます。社内通訳時代の同僚に確認したところ、受信機の台数が足りない時には、両社製の受信機を合わせて台数を揃えることもあるそうです。

干渉・混信についての注意点

代表的な上記二社製品について述べましたが、それぞれの機器を使っていても完全互換(完全干渉域)があるなど「必ず大丈夫!」とはいえず、大事な場面であればあるほど必ず事前確認を徹底することが大切でしょう。これを怠ったがために「当日現場で干渉・混信した…」となれば、機器を貸し出した側にも一定の責任が伴うからです。

さらに注意しなければならないのは、このパナガイドが非常に普及している製品であるために、自分が関わる会議以外でしかも近隣で同じ製品が使用されているケースが東京では少なからず発生するということです。

例えばホテルの会議場やオフィスビルの場合は、建物の構造や気象条件にも左右されるとは言うものの50M以上電波が届くことはめずらしくなく、会議が始まって混信を確認して慌てて不使用のチャンネルを探すはめになる…ことが残念ですが稀に有ります。

オフィスビルの場合は仕方がないですが、ホテル会議などの場合は使用チャネルを決めた上で、ホテル側に対して主催者を通じて予め「パナガイド使用の旨と使用チャンネル」を連絡しておき、後日設定の別会議では同チャンネル使用を回避してもらうなどの対策を講じることが有効でしょう。

電波法による分類

ここで、電波法による分類について簡単に見ておきます。日本では電波法により周波数帯域を周波数の高い順に次のように使い分けています。
  1. A帯: 要ライセンス取得 テレビの番組中継波等として使用。
  2. B帯(700MHz~800MHz): 混信の可能性が高く使用にはリスクが伴う。音質はA帯と変わらない。ただしA帯とは異なり許可制ではないので自由にチャンネルを設定できる。
  3. C帯(300MHz): B帯同様に混信の可能性があり。音質はA・B帯より劣るようで電波の飛び(距離)は波長が低いため一般的に長いとされる。(パナガイドやTOA社製品が使用しているのはこの帯域です。)

また、日本製の電波を発信する製品は日本の電波法に準拠して製造されているため、メーカーは基本的に海外への持ち出しを禁止しています。海外とは周波数使用帯域が異なる場合があるためです。

次回は、4グループ以上に同時通訳サービスを提供したい(8チャネル以上同時使用したい)場合に使えるデジタル機器についてです。

2014年3月6日

簡易同時通訳機器(その2:主なアナログ機器)

市場で利用されている一般的な簡易同時通訳機器として有名なものが2種類有ります。どちらもアナログ機器で機能的に大きな違いはありませんが、細かい注意事項があります。基礎知識として頭の片隅においておきましょう。

パナガイド(パナソニック社製)

(俗に「パナ」と呼んでます。)

チャンネル数が6チャネルあるものが一般的です。(2チャンネルの製品も有り。)しかしながら(意外と知られていないのですが…)メーカーの推奨使用条件では「同一エリアに於いては1ch~4chの4つを最大同時使用チャンネル」としているようです。細かいスペックで言うなら、2chー5ch、4chー6chのチャンネルペアではそれぞれ干渉の危険性があるとのこと。

ただ、完全に同一のチャンネルを複数の送信機で使用する場合よりも影響は小さく、1ch~4chと5ch〜6chの使用エリアが離れていれば受信機に対して近い送信機の電波が勝つため、この場合6チャンネル全てを同時に使用したとしても(例えば、1Fと3Fで1ch~4chと5ch〜6chを分けられれば)それほど深刻な影響は出にくいようです。

私は6チャネルをフルで使う場面では、安全策をとって必ず現場での事前確認を行うようにしています。ですが、個人的な使用経験からは、特に6チャンネル使っていて深刻な影響を検知したことはありません。

ワイヤレスガイド携帯型送信機/受信機(TOA社製)


こちらもチャンネル数が2−6までのものが一般的なようですが、最大では13チャネルタイプの物も商品ラインナップに入っています。しかしながら、同時使用可能チャンネル数は6チャンネルまでとのこと。注意しましょう。


個人的な使用感等

市場に出回っている数で言うと圧倒的にパナソニック社製パナガイドが多く、簡易同通機器の代名詞としてほぼ「パナ」という呼び方が定着しています。使用感も個人的にパナガイドの方が使いやすいと感じています。理由は、以下の二点です。

  1. パナガイドはチャンネル、電源・音量のツマミの位置が適度に離れていてつまみやすい。
  2. TOA社製はツマミ回転にパナガイドに比べてかなり力が要るので、回しすぎてしまう。
ただし、購入するのであれば若干TOA社製品の方が安く手に入るようですが、購入価格については大抵オープン(法人と個人で違うなど…)となっていますので、個別に確認されることをオススメします。

次回は干渉・混信についての留意点等についてです。

2014年3月2日

簡易同時通訳機器(その1:使用場面と特徴)

同時通訳機器を使う場面

一般的に同時通訳をする際には当然ですが、機材の助けを借りる必要が有ります。同時に同程度の音量で原発言と通訳発言を聞き取ることは不可能だというのがその理由です。その問題を回避するために利用する無線機器が同時通訳機器です。

大きな専用会議場などでは会場場備え付けの通訳ブースがあり、通訳者がオーディエンスの前に姿を表すことは殆んどありません。ホテルの会議室などの場合は、会議室の後方に簡易通訳ブースを設置して、オーディエンスから隔離された状態でブースに入って機材を操作しながら通訳することも有ります。オーディエンスは一人ひとり自分の受信機を持つか、比較的大規模の近代型会議場では、オーディエンス席に用意されているジャックにイヤホンを差し込んで受信するというシステムのところも有ります。

広島国際会議場 会議室ダリア常設ブース
この時は便宜上通訳機材が三台入ってますが、通常は二台です!

ですが、傾向として比較的小さなビジネスミーティングなどでも、いわゆる「簡易同時通訳機器」といわれる物を利用して同時通訳をすることが通訳を利用する立場のお客様にも好まれるようです。これは、逐次通訳と比べた時の同時通訳の時間効率の良さ、そしてウィスパリング通訳*と比べた時の同時視聴可能オーディエンス人数における効率とオーディエンス視聴の音声クオリティの良さが理由です。
*ウィスパリング通訳
通訳者が聞き手の耳元でささやくように通訳をすることからウィスパリングという名前がついています。聞き手が1-2名までに限定される場合に用いられる同時通訳です。通訳者はオーディエンスの後ろや横に座り、他の聞き手の迷惑にならない程度の小声で訳出します。簡易同時通訳機器を使った同時通訳(パナ同通と言ったりします。)をこれに含めることも有ります。

簡易同時通訳機器の主な特徴

機器は送信機(マイク/トランスミッター)と受信機(レシーバー)と呼ばれる2タイプの機器で構成されます。機能は至ってシンプル。送信機を持った通訳者が送信機マイクに向かって通訳し、受信機をもった人が通訳を受信し視聴するというものです。

その際、送信機・受信機とにチャンネルが装備されており、言語ごとに仕様者が割り当てチャンネルを決めて運用します。基本的には受信者が聞きたい言語は一言語のはずですから受信側では最初にチャンネルを合わせるだけで以降のチャンネル操作は発生しません。一方、通訳者側はターゲット言語ごとに設定されたチャンネルに切り替える作業を行います。

もっと具体的にいうと、事前に通訳者とオーディエンスの間で言語へのチャンネル割り当てを取り決めておき、例えば右下の図の場合だと通訳者は英語に訳出する場合はチャンネル2に合わせ、日本語に訳出する場合は1に合わせる。日本語オーディエンスはチャンネル1、英語オーディエンスはチャンネル2に設定する…といった具合です。

   

イヤホンですが、耳たぶにかけるタイプのものが一般的です。これは、多くの人が使いまわす際の衛生上のことを考慮して、耳穴挿入タイプになっていないと考えられます。しかし、はじめて使われる方はなかなか上手く耳にかけることができず苦労される場合もあるようなので、慣れないお客様の場合には最初に装着の仕方を説明して差し上げるのが親切かも知れませんね。



次回は一般的な簡易同時通訳機器について説明します。