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2012年7月28日

MIISのFcebook交流ページオープン

先月、サンフランシスコ観光も兼ねてサンフランシスコからおよそ200km離れたモンテレーで開催された北米の通訳者会議"3rd North American Summit on Interpreting"に参加してきました。モンテレーには知る人ぞ知る”Monterey Insutitute of International Studies(MIIS)があります。今回訪米は会議参加も大きな目的でしたが、この大学院の事についても現地で多くのことを知ることができました。そのMIIS日本語学科で、学生が運営するFacebookページが公開されました。

通訳を目指す方で海外で勉強を考えられた方なら一度は興味を持たれる学校だと思います。日本の外務省の新入職員は入省後まず通訳訓練からはじめるそうで、ここMIISへ留学して通訳翻訳技術を磨くのだと聞いたことが有ります。そのくらい信用が篤くレベルの高い学習機関だといえるでしょう。

街はとてもこぢんまりとしていて、高層ビルとは無縁の「田舎」といってもいいと思います。しかし、アメリカらしい自然の風景が豊かで、太平洋に面した景色は雄大そのものでした。カリフォルニア州と聞くと年中暖かい気候を想像するのですが、サンフランシスコも、そして特にモンテレーは6月中旬過ぎにもかかわらず半袖一枚ではとても寒くて過ごせない涼しい気候でした。私が寒がりだというのも有るかもしれません(笑)

2012年7月25日

「船を編む」 三浦しをん 著

辞書編纂に真摯に取組む正直な人たちの物語です。主人公は言葉にことのほか思い入れがあり、言葉の定義を考えはじめると止まらなくなるその人、その名も馬締(まじめ)さん。その彼がある日、玄武書房の辞書編集部に配属されることになり、辞書に思い入れのある人達とその人達を支える人たちが、様々な苦労をそれぞれ個人的に乗り越えながら辞書「大渡海」を世に出すまでの物語です。あまり詳しく書くとネタバレになるのでここまで(笑)

主人公の馬締さんは見るからに朴念仁にもかかわらず、言葉への思い入れは人並みをはるかに飛び抜けたものが有ります。彼は結論から言うと勝ち組になるわけです。何か1つでいいから熱中できるものを持ちなさい、何か1つでいいから人より秀でたものを持ちなさい…とはどこの親でもいいそうな台詞です。そうすることで、他の人との差別化がはかれるため貴重な存在と認められるようになる…、至極分かりやすいロジックです。

ですが「熱中できるもの」を持とうと思って持てるものでしょうか?「人より秀でたもの」を持とうと思って持てるものでしょうか?少なくとも熱中する前に「よし、これに熱中してやろう!」とは思わないでしょうし「これで人より秀でてやろう!」と思えば、あまりに苦しく長い戦いになってしまう、そんな気がして仕方がありません。私のように並み程度の意志力の人には長続きしそうにありません。

2012年7月17日

「言語は文化」

通訳でも翻訳でも訳出中にそのまま訳してもきっと本意が伝わらないだろうな…と思われて「うーん」と頭を抱える表現に出会うことがあります。通訳の場合はもちろん頭を抱えている暇もないのでとにかくその場のベストをアウトプットし、可能であれば後で補ったりすることもあります。翻訳の場合は原文を書いた人がターゲット言語を書くことができたら「きっとこう書いたであろう」という言葉を探す長い悩ましい時間がはじまります。

多くの場合「本意が伝わらないかも…」は、日本語と英語との背後にある文化の違いによるものです。ですが「言語は文化」を明快に説明している文章にこれまで出会ってこなかったような気がします。自分が個人的に出会った言葉や言い回しで前述のように困ってしまい「言語は文化だよね…」と独りごちることはあっても、具体的にどう「言語は文化」なのか?を私自身もうまく説明することは出来ませんでした。


実は、先日地元でのお仕事を発注頂いたお客さまと打合せをしたときに、ひょんな事から以前読んだ「主語を抹殺した男-評伝三上章」の著者である金谷武洋氏の話になりました。このお客さまは金谷氏の著書の書評をご自分のブログにお書きになり、それを金谷氏本人が見つけてとやり取りするようになり、それがご縁で「三上章の生涯とその功績」についての金谷氏の広島で講演を実現させることになったそうです。

調べてみると2009年のことで、その時その講演のことを知っていたら…と、三年も経っていますがとても残念に思いました。実は、このお客さまのお仕事をする数日前に2010年に上梓された金谷氏の本を偶然目にしていたのですが、その時は別の本を買って帰っていました。3年前の講演会の話をお聞きした後で居ても立ってもいられなくなり、お客さまとの打合せの帰り道に早速書店に寄って購入して帰ったのが、この本「日本語は敬語があって主語がない 『地上の視点』の日本文化論」でした。

 

2012年7月9日

横田謙さん逝去

昨年秋だったか、お友達(というか大好きな先輩)のサイトで紹介されていた"White House Interpreter"をワクワクしながら読んだのを思い出します。この本は、その名の通り長年にわたりホワイトハウスで仕事をしていた英独"通訳者"によるものです。

通訳に対しての理解が得られず、万全な環境が整わない状況の中通訳しなければなら無かったときの実際の様子や彼自身の葛藤、通訳をした歴代大統領の通訳に対する考え方や態度、ホワイトハウスの通訳として得られた経験の数々がダイナミックに語られています。


ホワイトハウスの通訳としての重責はちょっと想像を絶しますが、同じ通訳としてご本人が葛藤しながら、それでも誠実にお仕事をこなしてこられた様子には大変共感しましたし、随分と勇気づけられました。


そして、この本の中で唯一人名前の挙がっていた日本人通訳者が故横田謙さんでした。